国やその国の力を示す為には、巨大な城ではなく町を映せ
国を表すのは、その国の巨大なモニュメントのようなシンボルではなく、その国の様子である。
もしも、モニュメントやシンボルでそれが分かるのなら、それはその国をあらかじめ知っているからに過ぎない。
東京を知っているからこそ東京タワーの映像だけで、東京のイメージが湧くのである。
見た事のない町、知らない町のモニュメントやシンボルだけ映されてもその土地の事は分からない。
だから織田の国力を示すには、信長個人の力を相撲?や、大陸風の大きな城や黒衣の集団ではなく、栄えている町を映す事で示すべきだった。
その事からも分かる様に、町や、登場人物たちがいる場所の外という観点が「どうする家康」には欠けている。まるで登場人物たちが居ない空間は存在していないかのようでもある。
小さな空間の場面(拠点)と小さな空間の場面(拠点)を繋ぐものだから、その外の世界というものが描けていないのです。広がりがないとも言える。
これは第一話の兵糧運び込み作戦の戦場でも同様ですね。主人公たちしか映さないので戦場がどういう状況なのか分からず、何処でどのように戦っているのか、どのような作戦が展開されているのかはおろか、戦場の広さすら分からない。
この場面と場面をワープしているかのような描写は、最近のゲームにも通ずるところがあります、どれだけ広いフィールドを描けても、拠点となる街の数やそこに住む人々の姿が限られていたら、世界の広さは感じられません。
本作の清州城なんかはその典型です。入ってまっすぐ登って行ったら、信長が居ます。ゲームのラスボスみたいです。
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