第28話 大掃除・後編
「次は、庭ね!」
おやつ休憩を取って残りの庭掃除に移った。と言ってもここのお庭は家(別荘)ほどは広くないからすぐに終わるはず。
「ナギサ様!私が風魔法でパパッと終わらせて良いですか?」
外に出る為に日焼け止めを塗ったり、手袋を着けているとユキちゃんにそんな事を言われた。確かに手作業でやるよりも風魔法でさっさと切った方が楽そう。けどなぁ、ここまで準備しちゃってソフィーもやる気満々だからなぁ…………
「あ〜確かにそれも良いけど、ソフィーがあんなにやる気になってるから大丈夫。それよりも、みんなで時間かけてやるのも楽しいからよくない?」
「そっか!全然考えてなかったです!!すぐに準備して来ます!!」
そしてそう言ってユキちゃんはビューンと部屋に戻っていった。
ちなみの部屋割りは宿の時と同じ。
「ママ!準備できた!」
「お〜ちゃんと日焼け止め塗れた………………ってごめんごめん、やっぱり手伝ってあげれば良かったねぇ」
「ふえ……………?」
「1人で塗れる!」って言われたからやらせてみたけど…………………まあ想像通りの姿で戻って来たソフィーを見て思わず笑っちゃうところだった。ソフィーは日焼け止めを「伸ばす」という行為をしなかった為歌舞伎の白塗りみたいな顔になって戻って来た。
「そ、ソフィー。日焼け止めはねすこーしだけ出して、それを伸ばして使うんだよ」
「へぇ〜」
「まあ、次からは気をつけようね」
「うん!」
まぁ、良い経験になったから…………いいか(?)
◇ ◇ ◇
あの後、ソフィーの顔に大量に塗られた日焼け止めを私、セラ、ソラちゃんで分けて使った。それでも余ったくらいにはソフィーの顔には大量に日焼け止めが塗られてたもんだから流石のセラも苦笑いをしてた。
「ソフィー、雑草を抜くときはしっかり根っこまで抜くんだよ。じゃないとまた生えて来ちゃうからね」
「わかった!!」
ソフィーに簡単に雑草を抜く極意?を教えてそれぞれ雑草を抜き始めた。エリンには芝生用の種を買いに行ってもらっている。
「ママぁー!来て来てー!」
「なにー?どうしたのー?」
雑草を抜いているとソフィーに呼ばれた。そして声が聞こえて来た方に向かうと…………
「ヒィッ!!!!」
「ママーいっぱ〜い!」
そう言うソフィーの足元には大量のミミズやら雲やらとりあえずキモい生き物が密集していた。
「ソフィー!!離れて!!!今すぐに!!!」
すぐにソフィーを抱き上げてダッシュでその場を離れる。
「ソフィー!触ってない!?触ってないよね!?」
走りながら聞く。
「触ってない〜!」
「良かった……………ソフィー、今度からああいうの見つけてたらすぐにママ達を呼ぶこと、あと絶対に触んない、近づかないこと!それと、おっきい石があってもむやみに動かさないこと!わかった?」
「わかった〜!」
はぁ…………今度からこういう時するときはセラに確認してもらおう。ただでさえああいうキモいのに耐性が無いのに、頻繁にあんなの見せられたら寿命が縮んじゃうよ。
◇ ◇ ◇
「「「「終わった〜」」」」
庭の掃除を始めて3時間、遂に雑草抜き&(芝生の)種まきが終わった。芝生は魔法で成長を速めて明日には一面に生えてる予定。
「みんなお疲れ様!デザートあるから食べよっか」
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