イチゴの神様
菜月 夕
第1話
ああーーっっっ、もう出ないっっっっ!!!!
今回の課題は”イチゴ”だった。
取り敢えず小ネタを書いてるうちに3つも書いたので調子に乗って「イチゴショート 目指せ1ホール(8個)」とか言ってしまったのが運の尽き。4つも書いたらさすがに詰まってしまった。
いくら下らない駄洒落ネタとは言え、イチゴだけに絡んでオチを考え続けるっつうのはもう限界!
今日はもう山盛りのイチゴを見ながら食べてみたり切ってみたり、触って舐めて、、、。
このネタをこう切り込んで、とか考えを巡らせても何も出ない。
思わず神頼みもしたくなるよ。
と、そこに「私がイチゴの神様である」と。
イチゴの種の部分がすべて小さな目である、ちょっと見”もうこれ妖怪じゃない?”っていうイチゴトラウマになりそうなヤツだが不思議と怖くない。これも神様パワーだろうか、とか考えながら”これ、きっとヤバイ”と思わず「私は仏教徒ですので神様はご勘弁願います」と逃走しようとした。
そこに「イチゴの神様、イチゴッドと呼ぶが良い」と。
いくら私がいい加減だとは言え、そんな日本語と英語が混じったような。。。あ、思わず突っ込んでしまった。
「お主がイチゴを思い続けているのに感心し、願いを叶えてしんぜる。但し我はイチゴッドだからイチゴ限定である。甘王だろうが栃乙女だろうが、、、。」
「今、困ってるのはイチゴのギャグなのでそちらで」と応えると、イチゴッドは全ての目をあちこちに彷徨わせ始めた。
「農林イチゴう、の。」
「そのネタやった!しかも農林1号はジャガイモっ!」
「イチゴが呪いを」
「それもヤッた!」
「ある日、風呂場に行ってみるとイチゴが勝手にシャワーを浴びて、そのうちイチゴが人を襲いだしてジュースになっても人を。最後には巨大なイチゴが人を」
「・・・・・・・・・・」
「は、はい。これは殺人トマトのパクリですね。いけませんね・・・・。」
思ったよりイチゴッドはダメダメで創作は下手だった。
は、もしかしてイチゴだからヘタは付き物、と。。。。
気が付いたらイチゴッドは供え物にしていたわけでも無いイチゴはヘタだけを残して消えていた。
私は思わず「神様ならもっとマトモなネタを置いていけーーーっっっ!」と。
私の声は空しく消えていった。
イチゴの神様 菜月 夕 @kaicho_oba
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