元気な挨拶

light_2021

たかしとミク

[会社員のたかし]

たかしの会社は、大きなビルの中の6階から10階です。

入社当初は、大きなビルを見上げて、

こんな立派なところで働く自分が誇らしく感じていました。

そんな、たかしも、入社3年目。

最近では、入社したころのやる気を失いつつあり、

毎日、だるい気持ちで、会社に向かっていました。


[新入社員のミク]

今年、念願の企業に入社できた、ミク ですが最近は憂鬱でした。

原因は父親です。

ミクは、子供の時から父親ととても仲良しでした。

高校生や大学生のころは、友達は父親を煙たがる存在として扱う中、

周りに不思議がられるくらい、父親と仲が良かったのです。

でも、その反動でしょうか。

社会人になって、一人暮らしのことを父親に反対されてからというもの、

これまでの関係が嘘のように、父親を煙たがる存在として扱うようになったのです。

もちろん、家庭はぎすぎすしていました。

今朝も父親と顔を合わせましたが、ミクは無視していました。

父親は「朝の挨拶ぐらいしなさい。まったく。それと帰宅が遅くなるときは、、、」

なんかブツブツ言ってましたが、聞こえないふりして、

母親と、さっさと朝食を済ませ、出来てきました。


[新入社員のミク]

そんな家庭がぎすぎすした中、会社生活にも暗雲が立ち込めていました。

就職活動していた時には、私は世界に通用するクリエイターになるって、

夢を膨らませていましたが、

彼女の仕事は製品のデザインをしている先輩たちの雑務ばかり。

好きで入った会社ですが、新人の彼女の仕事に華々しさはありません。

「こんなことで良いのかしら、わたし」って、考えたりもしていました。

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