第27話 王女ルナの恋 ㉖
リールイは作戦実行前の最後の打ち合わせをするために、半日ほど研究所を留守にした。ニマには、誰が来ても鍵を開けないように、厳しく言い聞かせ、約束をした上で出掛けた。
戻ってきたとき、部屋には鍵がかかっていた。
リールイは肌身離さずいつも持ち歩いていた部屋の鍵を使って中へ入った。
ニマは毛布を深くかぶり、寝ていた。
明日の決行を思い、深い眠りについているニマを起こさないように、すぐその場からリールイは静かに離れたのだった。
翌日の早朝、リールイは機関銃の音で目がさめた。
作戦実行の予定は、もっと遅い時間だったのだが、何か突発的なことが起こり、作戦が早まったのだろうと思い、リールイはニマをすぐに起こしに行った。
そしてニマがいないことに、初めて気づいたのだった。
そこにいたのはニマではなく、ニマに良く似た背格好の兵士だった。
建物に侵入してきたのは、ソヨンたちではなく、ジョンジュンの叔父が送った、
K国からの暗殺部隊だった。彼らはこの建物に、暗殺指令が出されているジョンジュンと妹ルナがかくまわれているという情報を入手し、二人を暗殺するために侵入していた。
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