都会の高齢者に車は必要ない?そんなことはないんです、本当に

大熊猫小パンダ

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 最近、高齢者による自動車事故が増えた。

 どんな理由であれ、事故を起こすのは問題であり、彼らを擁護するつもりはない。



 だが、それでも思うのだ。



 田舎に車が必要なのは若者。都会に車が必要なのは高齢者である、と。



 恐らくだが、介護など身内に足腰が弱ってきた高齢者がいると少なからず共感してもらえると思う。



 高齢者の自動車事故が起き、都心などであれば特に言われる、公共交通があるんだからいらないだろう?という発言は、はっきり言ってむずかしいのだ。



 思い出してほしい。



 電車であれば駅のホームにたどり着くまでの長い距離を。

 そこにある多くの階段や段差。傾斜の数々。駅によっては東京都内であってもエスカレーターはおろかエレベーターすらない。



 若者ですら思うだろう。

 買い物をした荷物を抱え、長い距離と階段を歩き続けるのはめんどくさいと。



 バスもそうだ。

 ノンステップバスなども増えてきているし、昔よりは確かに障害となる部分は減っているだろう。



 それでも完璧な利便性には程遠いのも事実。



 電車もバスもそうだが、行きたいところにピンポイントに届けてくれるわけではない。

 最近では個人の押し車式のカートも珍しくなくなっているが、それを押しながら公共交通機関に乗ろうとするまぁ面倒くさい。手押しの車、ベビーカー問題が定期的に起こるのとほぼ同じ問題だ。


 

 また電車やバスの行き着く大きな駅とその周辺の店。

 そのほとんどが大型商業施設であったりそれに準ずるお店ばかり。ちょっと奮発程度ならまだしも、普段から行く場所ではない。



 スーパーや名ばかりのドラッグストアのほうがよほど有用であり、そういった店があるのはやはり郊外。



 都会であっても都心部ではないために結局は利便性が悪い。

 上記のこれらを、足腰が弱り体力も若い時より衰えている高齢者たちにとって恐ろしく重い負担になる。



 だからこそ車が必要になるのだ。



 もちろん、最近は配達サービスや自治体によるタクシーなどの無料利用券の配布などもある。とはいえ、それが日々の生活に有用化と言われるとこれもまた難しい。というか、介護経験者からするとほとんどあってない。



 結局のところ、大型商業施設ができた分だけ都心部には個人商店やスーパーは目に見えて数を減らし、そういったものがあるのは郊外。



 もう一度言おう。

 


 だからこそ車が必要になるのだと。



 最終的な問題として、事故を起こさないための努力が必要なのだろう。



 ネットでも言われている、車をマニュアル車に戻せばこの事故は起きないという声は正しいが、商業的には正しくない。

 高齢者から車を取り上げるのが正しいというのならば、それこそもっと福祉に力を入れなければならずそのための余力が今の世の中にはない。



 問題提起だけをして解決策を提示できないパンダもまた悪だろう。



 だが、一概に車に乗っていることを悪と断じてほしくないのもわかってほしい。

 齢80を超えた祖父母の介護をしているパンダからの願いである。




 最後にもう一度。

 パンダも事故が起きていること、それ自体を擁護するつもりはないと断言します。事故とは起こってはならないものです。









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