死
そもそもぼくは人間っていずれ死する生き物で、でもそれって人間に限ったことじゃないです。
犬や猫や鳥や虫や。
これらの生き物も寿命を持ち、病気などがある。
でも、その寿命を終えることや病気で死んでしまう人たちはやっぱり未練が残ったり、突然の死で思い残しがかなりあったりとするものだと思っている。
それでも、その家族や親族、友達や恋人がその人のことを覚えている限りあまり現実味が薄くなることはないと思っています。
ちなみに、みなさん死にたいと思ったことはありますか?
ぼくはあります。今もわざわざ口に出して言わなくてもいいほどに。
ぼくは毎日思っている。
思い始めたのは高校生一年生からです。
とある部活に入っていたが、自分の無能さと存在価値の無さに嫌気がさして、部活をサボりやめた。
それから死にたいと頭の中で呟き続けた。
これ以上の理由で死にたいと思っている人は世の中に大勢いるだろう。
「ぼくらよりマシだろう。そんなで死にたいと思うんじゃねえ」
そうもし言われたとしたら無理な話だ。
死にたいと思ってから、記憶力が著しく低下していったのは身を持って分かっていた。
それだけは頭から振り落とそうとしても落ちてくれないだろう。
それに勉強への気力が全く身にならない。
そのせいでどれだけ親に心配をかけたか。いらだたせたか。怒らせたか。
もう嫌だった。ぼくのせいで誰かが苦しむのを、悲しむのを見てしまうのは。
ならばぼくが消えればいい。
そう夜な夜ないつも思っていた。
ある日、ぼくは勢いに任せリスカをしてしまった。
そんなに血が溢れるほどじゃないが、切りつけるくらいだ。
でも、ぼくは隠し通すことができずに親にばれてしまった。
しかも二回も。
それはぼくが隠し通すことが下手なのかもしれない。
でも、衝動的にしてしまったのが仕方がないとも言いがたい。
だから、こんな醜いぼくになってしまったことを呪いたい。
それに薬の過多摂取もした。
これはさすがにばれなかった。
でも、これでいいのかと思った。
こうやって親にばれずに身体を傷つけていて。
でも、ここで引き返してしまうと何かがぐちゃぐちゃになってしまいそうだった。
ぼくは弱いんだ。
覚悟も責任もなにも持っていない。
持つことができないんだ。
だったらなんだ?
日々受け身で生きて、言われたこともなんにもできないぼくが死にたいだ?
馬鹿みたいだと多分周りの人間からも思われていた。
多分、こいつは馬鹿げたことを言ってんだなって思われるような生き方をしていた。
なのに、ぼくはこれまでの生き方が正しいんだって自己中心的に生きていた。
でも、その生き方も途中で息苦しいことに気づいた。
かなり遅い気づきだったことに今更苦しむ。
自分がこれほど馬鹿だったこと、卑怯で最低でどうしようもない人間だって気づいた途端、もうどうしていいか分からなくなった。
このまま生き地獄を苦しむべきか、人生の終末を迎え楽になるか。
でも、馬鹿馬鹿しい。
死ぬとか生きるとかもうどうでもいい。
そう思い始めたのはこの頃だった。
ぼくは実はこんな話になると、以外と同じようなことを何回も言ってしまう。
もし、ニュアンスが違うが同じことを言っているという文があった場合、できれば許してほしい。
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