同居人~先生と生徒~

ハル

第1話 幼なじみ と 同居人

「はあぁぁぁぁっ!?お前が高校教師ぃぃっ!?いやいや、ありえねーだろっ!?」




中学の同窓会に参加し幼なじみと再会。


彼は、津地屋 慶祐(つちや けいすけ)。25歳。サラリーマン。




「うっさいなっ!現に存在してるんですっ!まあ、今度の9月から異動になるんだけど」


「お前に呆れて異動だろう?」

「違いますっ!失礼なっ!」




私達は騒ぐ。



申し遅れました。


私の名前は、相上 菜々子(そうがみ ななこ)。25歳。


高校教師。




「ごめーん!」




今、遅れて来たのが、都河原 奈留弥(つがはら なるみ)。25歳。OL。




「あー、遅っそーーい!今、私、慶祐にイジめられてたんだよーー」



「イジめてねーし!弄ってやってんだよ!」

「イジめだよ!」


「はいはい。幼なじみなんだから別に良いんじゃない?日常茶飯事だったじゃん!」


「だとしても…」




そして、引き続き同窓会が行われた。





数日後────




「菜々子ーー、ちょっと頼まれてくれない?空港迄、迎えに行って欲しい人がいるんだけど?」


「空港!?それは…良いけど…」

「そう?助かるわ。この子なんだけど」

「写真!?」



母親から写真を渡された。



「うわ…男の子…?イケメンだね?いくつなの?」

「確か…17歳とか…?」

「17っ!?えっ!?嘘!?大人びた雰囲気…」

「なんか9月から、こっちの高校に通うらしいわよ」

「へぇー。目立って絶対モテるタイプだよ」

「そうかもね。じゃあ頼んだわよ」

「うん。分かった。じゃあ行って来る」

「気を付けてね」

「はーい」




私は空港に迎えに行く。



そして─────




「「あっ!」」



二人同時の声。




お互い頭を軽く下げる。




「写真と違う感じがするんだけど…ていうか…背高いし手足長い…モデルさんみたい……」




彼が目立っているのが一目瞭然。


周囲が彼を注目しているのが分かる。



私達は合流し。



「美男美女…凄いお似合い」

「羨ましい…」



そういう声が聞こえてきた。




「………………」




「すみません。わざわざ迎えに来て頂いてありがとうございます」


「大丈夫。特に予定はなかったし。親に迎えに行って欲しいって頼まれたからには断るわけにはいかないし。私の父親の大事なお客様だからね」



彼の名前は、伊吹 裕斗(いぶき ひろと)君。17歳。

彼を乗せて帰る車中。



「伊吹君…本当に17歳?」


「はい。17歳です。ていうか、下の名前で良いですよ。俺も菜々子さんって呼ばせて貰っても良いですか?」


「えっ?あ、うん。じゃあ私は裕斗君だね」

「はい!」




ドキン


胸の奥がはねる。




≪ヤバい…≫




大人びた雰囲気から想像出来ない位の笑顔に私の胸がザワつく。


「菜々子さんは、おいくつなんですか?って…女性に年齢聞くのは失礼ですよね?」


「大丈夫。25よ」

「見えませんね」

「そう?ところで9月から、こっちの高校に通うとか?」


「はい。○○高校です」

「えっ!?…○○高校!?」

「はい……あの…どうかしました?」

「○○高校は…私も9月から異動になって通う事になってて」

「えっ?…それって…まさか…担任とかなったらヤバいですよね~」

「そうならない事を祈りたい」

「そうですね」


私達は色々と会話をしながら家に帰宅。


そして、夜、空港での出来事を話し、私達家族は盛り上っていた。



















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