第4話 運命の日
「今日は運命の日だわ」
あれからディアナは何度も夢を見た。
卒業式よりどんどん遡ってきて、そして今日のお茶会についてまで知っている。
ディアナは飲み物をわざとアリスに掛け、彼女を退場させた。
婚約者候補として有力だったアリスを排斥し、シリウスの婚約者の座を得たのだ。
公爵令嬢であるディアナは他の者よりも身分も財力もあるから選ばれたのである。
(しかし今回はどうなろうとも辞退しなくては。わたくしあのような死に方をしたくありません)
夢を信じるならば、婚約者になっても蔑まれ、酷い死に方をするだけだ。
ならば王子に近づかず飲み物も持たなければ大丈夫なはず。
(王子様は確かに素敵だったけれど)
夢の中の彼はとてもかっこよかった、けれどディアナに向ける目は冷たいもの。
何とか気を引きたくてしたことは全て裏目に出てしまい、ますます嫌われてしまう。
ならばいっそ近づかなければ悲しい想いをしなくて済むと思い、ディアナは一人で過ごすことに決めた。
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