配信世界に入り込んだVTuberが非現実を楽しむ話

第31話 配信世界での活動結果4

「じゃあ次の動画行くよ！　次は『撒かれたい種』さんの切り抜きだよ」

　撒かれたい種「オレかよ！」

　希望の向日葵「草」

　昼下がりの踊場「この流れ草しか生えんw」

　響き渡る鐘「推しにライブでコメント貰えんだぞ？　リスナー冥利に尽きるって」

　拾われたい落穂「悦びしかない」

　この企画、動画の作成者以外にも受けてるのが意外だよね。よく『認知される』という言葉が使われるように、配信者に個として認識されるのは嬉しいってことで、ピックアップされた人以外も今後可能性があると感じてるんだと思う。目立ちたい人限定だけどね……でも、わたしも推し（うみちゃん）に認識されたら嬉しいと思う。って、余計なこと考えてないで動画を見ないとね。

　この動画も壺配信の切り抜きで、1シーンだけなので短め。その対象のシーンはというと、知恵の実の悪魔（サマエル）に触れてスタート地点に戻されるところ。

「これはホントにジェットコースターみたいで気持ちよかったんだよね〜　配信終わってから山登りを繰り返したのもこれを体験する為なとこあるからね！」

　希望の向日葵「ゲームの主旨が分からなくなる」

　昼下がりの踊場「喜んでる人初めて見たw」

　拾われたい落穂「そんな視点を持てるのがさすハイル」

　撒かれたい種「この喜びようがハイルちゃんだよね」

　響き渡る鐘「世界の広さを感じる」

「山登りゲーで強制的にスタートに戻されるとかブチ切れギミックでしかないって理解はしてるけど……子供が草の茂った丘をダンボールで滑り降りるようなものだと思うんよね。滑り降りるために何度も丘を登るでしょ？」

　拾われたい落穂「子供心を忘れないさすハイル」

　撒かれたい種「さすがのアンガーマネジメントw」

　響き渡る鐘「怒るとこ見たことないもんな」

　希望の向日葵「主旨が滑り降りることなんやね」

　昼下がりの踊場「このゲームでやると子供はブチギレると思うw」

　世界に入り込まずにゲームしてたら、わたしも多少思うところはあったかな……？　それは現実世界に戻ってみないと分からないね。

　でもこれは、みんなの反応からすると、他の人は持っていない『わたしらしさ』なので、大切にしていきたいなって思う。その方がみんな楽しんでくれるし。

　と言っても、どんな反応をするかなんて、アクシデントが起こった時に選択してる余裕なんてないから、この時のも天然的な行動なんだけどね。だから、この捉え方を矯正はせずにこのままで居ようってところかな。

　配信者にユニークさは付き物だからね。

　ではでは、後は残りおひとりの動画を確認していこうかな。