W・S・R  ワード・スピード・ラン

南瓜の王冠

第1走

▶︎お早う御座います、マスター記憶に齟齬は御座いませんか?

「ばっちぐー。」

▶︎ではまず年齢を

「6歳。」

▶︎次に性別

「今世も前世も男。」

▶︎最後に名前を

「アクセラ・エンジェ」

▶︎記憶に齟齬はない様ですね。覚えてると思われますが、マスターは主神様との契約によりこの世界の田舎の村に転生する事になりました。

「何人目?」

▶︎5人目です。契約内容は覚えていると思いますが、転生者である事を明かしてはいけません。技術は好きに広めて結構です。マスターはこの世界をどうぞお楽しみください。

「今は他にいる?」

▶︎他の転生者の方々は全員天寿を全うしております。…申し遅れました、私はマスターのナビゲーターを担当している天使です。名前は特にありません。

「ナビねOK」

▶︎折角なのでこの世界について少し再確認と行きましょう。まずこの世界にはレベルとスキルがあります。レベルは色々と経験したり壁を超えたりすると上がります、スキルは生まれた時から持っているのと、後天的に獲得する物があり、該当する行動をすると獲得します、ここまでは良いですか?

「うす。」

▶︎マスターのスキルは「加速アクセル」「蓄積チャージ」「根性」なかなか強いですね。折角なので使ってみませんか?

「使う?」

▶︎村の外にいる無害な魔物…スライムが丁度良いですねスキルを持たない子供でも勝てます。

「…やってみる。」

▶︎では早速…え、何故加速を使って高速足踏みを?確認?なるほど…まあ確かに使って確かめた方が良いかもしれませんね。何故高速で足踏みをしているのにこんなに静かで地面に全く影響がないんでしょう?嫌な予感がします。

「………」

▶︎…あの、長くないですかっ⁉︎朝から初めてもう直ぐ夜ですよ!えっ、急に足を高く振り上げて何を?ふあっ⁈何故急に地震が…スキル「地震」に「仙術」の獲得⁉︎にゃあっ!足元が陥没してる…ま、まさかマスター、自分の高速足踏みの揺れを蓄積チャージしたんですかっ⁉︎揺れ自体は自然な要素だから仙術と判定された?あ、あり得ない…非常識です。

「疲れたので…帰る。」

▶︎あ、ちょっ、待ちなさいマスターっ!




「なぁアクセラ…お前さっきの地震の原因を知らないか?」

「………」

「すまん…知らねぇよな…父さんちょっと如何かしてたわ。」

▶︎いえ、その人が犯人何ですけどね。

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