木ノ実を吊る

朝のささめきを あーとして

夜のゆらがりを いーとする


 強さと そのあんばいは、引けを取らない

        それにしては、熟したもの

  木枯らしの 軒下にて 見上げたものだ



おやすみなさって 赫(かがやく)

非常識な心臓も かごのなかの 乙女の絵だ



素振りも見せずに、熟む

腕を切断する

都会のサインを離れて

顔が左方に萎れていく

田舎の僥倖に詰め込まれる

胸のカゲに隠れて在った

トカゲの尾っぽを持っていました

誰のための人相眼鏡だろうが

お召し物には好くお似合いで


重たすぎるんよ あんたには

        空耳だろうと、くちぶえを 

     格好つけて 口を尖らせたが無言

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