第16話 あんこ、海賊王になる

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【前回までのあらすじ】

AI翻訳機によって話せるようになったあんこ(♂)。

自分の意思を人間に伝えられるけど、人間の言葉は分からない。

猫からの一方通行のコミュニケーションは人間界でどこまで通用するのか?

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今日のあんこはママが好きな「ワンピース」の「ルフィモード」に設定されている。


大きい方のヤツが近づいてきたのであんこは言った。


「俺は海賊王になる男だ。」


「海賊王か~。いいな~。」


あんこは少しお腹が空いていたので大きい方のヤツに言った。


「メシをくれ、サンジ。」


「はい、俺はサンジか。ごはんいっぱい食べて海賊王になってね。」


「海賊王に俺はなる!」


***


あんこはごはんを食べ終わるとルンバに乗ってパトロールを始めた。


「サニー号に乗ってオレはワンピースを探しに行く!」


サニー号に乗ったルフィがハイテンションで言った。


「フランキー、面舵いっぱーい!」


あんこの号令とともにルンバは右に進路を変えた。


***


小さい方のヤツがあんこに近づいてきた。


「チョッパー、お前もサニー号に乗れ。一緒に冒険に出よう。」


「なんで僕がチョッパーなんだよ。ルンバになんか乗れないよ。」


小さい方のヤツは冷静に答えた。


***


あんこはママのところに行った。


「ウタ、歌を歌ってくれ。」


「あー、映画の主題歌ね。いいわよ、あんこ。」


「し~ん じだいは~・・・」


ママが歌い始めたら、あんこはルンバに乗って去って行った。


「海賊王に俺はなる!」

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