第一回戦 開幕
控室にて
ロゼ「いやぁ~あれ見た?」
「マルコフのあの顔!あれ、みたいで」
「なはっはっ!やばいわぁ(笑)」
アオイ「ふふ…ふ、笑って…やるなよふふ。」
二人はイタズラが成功したように笑い合う。
テラ「…武闘部門は先に予選をやるそうですね」
アオイ「みたいだな。」
ロゼ「お〜じゃあ色んな奴見てよ〜。」
試合を見て次はお目当ての人物だ。
司会「さぁ~てお次はノエカイペアだー!」
「お相手は、本大会最有力優勝候補」
「レギオンズだー!」
「6対2というアウェーですが」
「大丈夫でしょうか?」
カイ「問題ない、試合を開始してくれ。」
司会「それでは…レディー…ファイ!」
カイの動きは凄まじかった。
先生を取り素早く一撃で
敵を次々と仕留めていく。
さらに、攻撃を受けた際はそれを受け流し…
重いカウンターを相手に食らわせていた。
ロゼ「やっぱカイやるなぁー!」
テラ「…それだけじゃない。」
桃髪のエルフノエは相手の攻撃を避け
魔法を詠唱する。
その魔法で後衛のレギオンズのメンバーは
吹き飛ばされた。
テラ「ノエって奴も強いですよ。」
「しかも、魔戦士だ。」
ロゼ「つまりーどゆこと?」
テラ「貴方と一番相性が悪いのがノエって」
「ことです。」
ロゼ「え?やばいじゃん!」
アオイ「もうちょい緊張感を持て〜?」
「まぁ、焦ることはないだろう。」
「…あの強さには仕掛けがある。」
「そこをつくことさえ出来れば」
「こっちの勝ちだ。」
その正体を今調べる。
テラ「アナライズ準備出来てます。」
アオイ「俺も調べるか…テラ始めてくれ。」
テラ「了解。」
アオイ魔力4消費 ディテクトフェイス
テラ魔力2消費 アナライズ
アオイ4+3=7+8=15○
テラ4+3=7+7=14○
テラ「…首輪型の品は間違いなく魔導機文明の」
「ものです。品名は滅びの首輪」
ロゼ「名前からしてよくなさそうねぇ…。」
すると横からアオイが絶句する声が
聞こえてきた。
アオイ「嘘…だろ?」
「いや…冗談だっ。」
ロゼ「どしたん?」
アオイ「…ノエの信仰神と神官レベルが」
「分かった…。」
「まず、信仰している神は」
「風と雨の女神シルフルだ。」
「水と風属性の攻撃魔法がメインの神聖魔法」
「がある気をつけてくれ。」
「それと…ノエのレベルは…6だ。」
ロゼ「え?それって…俺達より」
「格上ってこと?!」
アオイ「ああ、そしてカイも同じレベルなら」
「俺達には厳しい相手なのは間違いない。」
ロゼ「強いとは思ってたけどまじかぁ…。」
「それ勝ち目ありそう?」
アオイ「俺がまず倒されてロゼが二人に」
「魔法を使ってタコ殴りされる…耐えれるか?」
ロゼ「ん〜ダメそう♪」
アオイが落胆している。
テラ「待ってください。」
アオイ「テラ?」
テラ「滅びの首輪は装備者の潜在能力を」
「強制的に底上げするものです。」
「彼らの驚異的な強さは短期間だけです。」
「あの強さを長時間維持は不可能かと。」
アオイ「なるほど、つまり長期戦に持っていき」
「相手に力を浪費させれば…。」
テラ「はい、勝機はあるかと。」
ロゼ「おおー!テラっち冴えてる〜。」
衛兵「ソル・クロウ出番だ!」
衛兵が呼びに来た。
テラ「頑張ってください応援してます。」
ロゼ「おう!任せとけって!」
自信満々の笑顔を向ける。
アオイ「テラが見てるんだ情けないところは」
「見せられないな。」
「サクッと勝ってくる。」
余裕の笑みを浮かべる。
…………………………………………………………
司会「さて!次の出場者はー!」
「さっそく喧嘩を売った期待のルーキー」
「ソル・クロウだァァー!!」
拍手の嵐で出迎えられる。
黒一色の神父と
羽織を脱ぎ、入れ墨を見せる拳闘士。
二人共優雅にゆったりとした足取りで
こちらへ向かってくる。
相手側からすればそれはラスボスの風格とでも
言うのだろうか。
剣士(威圧が…威圧がすごいっ!)
戦士(なんなんだコイツラっ)
(ただもんじゃねぇぞ)
斥候(やべーってやべーて!!)
(俺たちが叶う相手じゃねーて!?)
(かあさーんオラぢゃんどこれ終わっだら)
(田舎がえるだー!)
アオイ「改めて…ソル・クロウ リーダー」
「アオイだ、今回はよろしく頼むよ。」
アオイはそういい微笑みかけて握手を求める。
戦士(ひぃぃー!)
「よ、よろしく頼むよ…はは。」
アオイ「悪いが…全力でいかせてもらう。」
握手する際に小声でそう言う。
戦士(あ…俺達…終わった。)
先制判定
ロゼ2+4=6+11=17○
1クリティカル!
アオイ1+3=4+6=10○
斥候「ごんなん無理にぎまっでるべぇぇ!!」(泣)
剣士「おいこら諦めんじゃねーって!」
人物特定判定
アオイ4+1=5+7=12○
匪賊の雑兵✕3
アオイ「ぱぱっと終わらせようか。」
あたりが少し暗くなる…。
アオイのターン
スパーク!全ての敵対象
4+5=9+8=17
3+5=8☓
3+3=6☓
3+9=12☓
4+5=9+3=12ダメージ!
稲妻が戦士達を貫く!
戦士「いだだだ!!」
剣士「ルーキーの強さじゃねーって!」
斥候「おっかさーん!!(泣)」
アオイ「悪いが俺も魔法を使える騎兵でなぁ?」
とても黒い笑顔をしている。
ロゼ「ヒュー!やっぱ美人は怒らすと」
「おっかないねぇ〜最高♪」
アオイ「早くトドメをさしてやれよ。」
ロゼ「あいよっ!」
ロゼの連続攻撃 対象戦士
キャッアイ、マッスルベアー
4+5+2=11+12=23
1クリティカル必中!
3+5+2+5=15+4+2=21-3=18ダメージ!
ロゼは盾ごと戦士の鎧を粉砕し吹き飛ばす。
ロゼ「おろ?力みすぎた〜めんごめんご〜」
戦士「ごめん…じゃ、すまねぇーっよ!」
戦士は気絶した。
双撃 対象剣士
4+5+2=11+4=15
4+4=8☓
3+5+2+5=15+2=17-2=15ダメージ!
剣士「ぐはっ!」
剣士もダウン。
4+5+2=11+6=17
4+9=13☓
ロゼ「おっ?お前他のやつより避けんの」
「上手いじゃん」
斥候「へっ?」
3+5+2+5=15+1=16-1=15ダメージ!
ロゼ「ただ…相手が悪かったね~。」
「まっ!他の奴よりは筋は良かったよ。」
(褒められた…あんな強い人に。)
斥候「…オラ、もう少し頑張ってみるだ。」
戦士「おう…。」
剣士「そっかぁ…。」
斥候ダウン。
司会「な、なんと!ソル・クロウも」
「ワンターンキル」
「だぁぁー!これは大会史上」
「一度もありませんでした!まさか!」
「ワンターン出来る猛者が二組もいるとは!」
「今年の武闘大会は何かが違います!」
「皆さん是非とも続きをお楽しみくださーぃ!」
…………………………………………………………
控室にて
神官「それでは、魔力、体力共に全回復」
「しましたので失礼いたします。」
ロゼ「ふぃ〜回復つっても俺は無傷」
「なんだけどね」
「さぁ~て!テラ達を見守るとしますかね〜?」
…………………………………………………………
司会「さぁ~てお次は魔導大会予選だー!」
「こちらでは、ゴーレム等の魔法も」
「使いたい放題」
「お好きに召喚していってくださいねー!」
「お次の対戦相手は魔導の探求者ー!」
「ノーチェルバーダァァ!」
妖精魔法師「わぁー緊張する〜。」
真言魔法師「ふふふ、我が叡智に」
「ひれ伏すがいい!」
神官「全ては神の御心のままに…。」
明るく愛らしいタビットの少女に
ちょっと痛いがカワイイエルフの少女
可憐な神官戦士のドワーフの少女だ。
観客席からは歓声が湧き上がる。
司会「対するは…武闘大会では」
「ワンターンキルをかましたダークホース」
「ソル・クロウー!!」
テラ「…煩い…。」
アオイ「まぁ、こういう場は騒がしいとこ」
「ばかりだ慣れるしかないな。」
妖精魔法師「よろしくね!リーダーの」
「アオイさん?だっけ?」
アオイ「ああ、よろしく頼む。」
妖精魔法師「私達もタダでは」
「倒されないからね!」
妖精魔法師はウィンクする。
アオイ「ふふ、そうか楽しみにしておこう。」
司会「それでは…レディ…ファイ‼」
先制判定
アオイ1+3=4+9=13○
テラ1+3=4+10=14○
ノーチェル11☓
人物判定
アオイ1+4=5+3=8
テラ1+3=4+10=14
ノーチェル6☓
機転の効く軽戦士(それぞれの魔法レベル3)
アオイ「先に片付けようか。」
魔力拡大数 対象敵3人 フォース
3+4=7+11=18抵抗必中!
1クリティカル!
アオイの糸はワイヤーリールのように鋭く伸びる!
10+4+3=17+4+2=23ダメージ!
アオイ「終わりだよ、お嬢さん方。」
成すすべもなく試合は終わる。
司会「…あ…圧勝ダァァァーーーーー!!!」
「あの魔の天才と言われたノーチェルを」
「負かした!すごい…これは凄いですよ!」
「今私達は伝説を見ているのやもしれません!」
アオイ「はぁ…あの司会は煩くて敵わんな…。」
「お嬢さん方大丈夫ですか?」
テラ「怪我があれば見せてみろ治療する。」
真言魔法師「て、敵の情けなどいらぬ!」
テラ「……手見せろ。」
真言魔法師「はっ!勝手に掴むなー!」
テラは治癒魔法をかける。
テラ「魔法使いに取って手は大切なんだろ?」
「大事にしろ。」
手は跡も残らないほど綺麗に治療されていた。
真言魔法師「え…あっべっ!」
「別に感謝してやらない」
「こともないんだからな!」
「………ありがとう…。」
真言魔法師はとんがり帽子で
赤くなった顔を隠す。
妖精魔法師「あっあの貴方のお名前は?」
アオイ「私はソル・クロウの)
「アオイと申します。」
紳士スマイルを少女に向ける。
妖精魔法師「ほわぁ…かっこいい…。」
観客席からは女性陣の黄色い声援が聞こえる。
ロゼ「お…おおう…モテるね〜君ら。」
こうして予選を余裕で通過したのだった。
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