七大罪と贖罪の鐘

夜ノ音

第1話 プロローグ



死の世界が広がっていた。



「どこ行った!?」



家の為國の為と戦い続けた。幸せな生活は続くと思ってた。だが



「くそっ、後1人だぞ!!」



毎年桜の見れる庭は、今は分家の死体で満たされている。



「いたぞ!最後の1人だ!!」



鍛錬をしていた道場は、この國の民の死体で満たされている。



「気をつけろ!コレでもだ!」



俺の目の前には、俺を庇って死んだ兄が横たわっている。



「ちっ、こいつの刀は霊装だ。魔装できないやつは下がってろ!」



それだけじゃない。いつも優しく、鍛錬時には厳しかった父。そんな父と息子達を愛してくれた母。そして、兄の伴侶となった義姉。



「うがっ!!」

「くそっ、更に早くなってるぞ!!」

「ちっ、正式に契約しやがったか!!」



なぜこうなった?どこで間違えた?何で死んだ?何で裏切られた?

ずっと頭の中で答えの出ない事を考える。



「ふんっ、みっともねぇ。俺様がやらぁ」

「……して」

「ぁあ?」

「どうしてだ?」

「はんっ、んなぁこたぁ決まってんだろ。お前らが強すぎるからだ」

「それだけ?」

「それだけだっ……よ!!」



言うと同時に振り下ろされる大鉈をぼんやり見ながら結論を出す。




皆んな殺せば終わるか……と。




【 展開 撃ち方構え 】



「んな!?」



俺は振り下ろされる大鉈を右手の刀で断ち切り、魔法銃を左手、空中に展開。その数、千。



【 撃ち方始め 千烈火 】



狙いを前方に、放たれる魔法弾。射抜かれる元仲間達。




そこは、現世に現界した地獄だった。



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