SW2.5リプレイ「黒点海域の贄」

青猫あずき

キャラクター紹介

GM「今日は無理を言ってお集り頂き、ありがとうございます」


GM(=ゲームマスター)はそう通話越しに言う。

TRPGを遊ぶときは事前に予定を立てておくのが普通だ。

「今晩 遊びたいので、キャラクターを作っておいてください。あと青猫さんはできたらリプレイ化してカクヨムに投げてください」なんていうのは無茶ぶりである。

まあ、遊ぶんですけどね。

とはいえ召集に応じてプレイヤー参加を決めたのは自分の他に1人だけである。

ソード・ワールド2.5で遊ぶにはいささか人数としては物足りないのも事実だ。


GM「そこはまあ、なんとか調整するんで大丈夫だと思います。それじゃあ、作っていただいたキャラクターを紹介してください」


プレイヤーA「それじゃあ、アタシから。導きの神ハル―ラ様に仕える神官プリーストの人間、ヴァネッサ。冒険者技能は神官プリーストが一番高くて4レベル。学者セージが3レベルと野伏レンジャーも1レベルかじってるよ」


GM「導きの神ハル―ラですか。いいですね。今回は奈落の魔域シャロウ・アビスへと向かってもらうので奈落の魔域へと向かってもらうきっかけになりそうですね」


[奈落の魔域シャロウ・アビス

大陸各地に現れる異界の領域。

奈落の核アビスコアによって生み出される野外のウィルダネスダンジョン。異界の存在である魔神によって守られている。

奈落の魔域シャロウ・アビスが生まれる時、北の空には導きの神ハル―ラがそれを指し示すためのオーロラがかかる。


GM「では、青猫さんも紹介お願いします」


青猫あずき「私が用意してきたキャラはこちら。人間の女戦士、リタです」


*以降、青猫あずきとしてではなくリタの口調で書きます。


リタ「では改めて私の技能紹介ね。冒険者レベルは4で主技能は戦士ファイター斥候スカウトを3レベルと練体士エンハンサー技能を取っています」


GM「戦士系なので武器と防具も紹介してもらえる?」


リタ「武器はバスタードソード。防具はアラミドコートとカイトシールドで回避力を重視しました」


GM「なるほど。了解です。それでは今回のセッションを始めていこうと思います。今回の冒険の舞台はアルフレイム大陸の南に面する呪われし海、黒点海域となります。黒点海域近くの大きな街に住む貴方方は黒点海域で発生した新しい奈落の魔域シャロウ・アビスへと向かってもらいます」


ヴァネッサ「え!? アタシらって黒点海域近くの大きな街に住んでんの!?」


GM「何か問題がありましたか?」


ヴァネッサ「いや、黒点海域近くの大きな街ってアレの本拠地じゃん?」


GM「アレとは?」


ヴァネッサ「…奈落大教会」


[ 奈落大教会 ]

一般的には悪しき存在とされる魔神デーモン たちを「神の使い」と崇めるカルト教団の大教会。

なお黒点海域付近に他に名前付きの大きな国・施設はない。


GM「えっ、えっ。」


ヴァネッサ「アタシってもしかしてハルーラ信者じゃなくて奈落教信者だったってこと? ウッ…神の声が私に囁く…『汝の為したいことを為せ』と」


GM「…じゃあ、それでいいです。ハルーラの代わりに魔神と関わりある異界神であるラーリスの信者にデータを変えてもらって」


リタ「ちらっ…ちらっ…」


GM「なんですか?」


リタ「私にも何か奈落大教会的な変更してもらえないのかなって」


GM「じゃあそのバスタードソードを『好きなアビスカースを持った呪いのバスタードソード』に変えていいですよ」


リタ「言ってみるものですね。それじゃあ『これ以外の武器を扱えなくなる呪いの武器』にして、代わりにメリット効果としてクリティカル発生率を上昇させる恩恵を受けるバスタードソードになりました」


というわけで無茶振りGMと破天荒PLによる南海トロピカルで因習じみた冒険の始まり、始まり。


___

本作は、「グループSNE」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『ソード・ワールド2.0/2.5』の、二次創作です。


(C)GroupSNE


(C)KADOKAWA

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