また、夜な

「で、何て言ったんだっけ?」


「俺ん時と違って、よう感じてるからよかったわーって言っといた」


「強いなー。まこは」


「別に、ホンマの事やったからなー。その手の映像見てる見たいでおもろかったぐらいやわ」


「へー。じゃあ、俺も見せられたら、そう思うのかな」


「せやろ!俺は、もっと頑張ろうって思えんかったわー。むしろ、ありがとうやったで!俺もあん時は、参ってたから…。まいを構ってくれてサンキューやったわ」


そう言って、まこはお好み焼きを食べてる。


「確かに、義務みたいになってきてるなかで!忘れられるような事をしてくれる相手には感謝しかないよなー」


「せやで!もう、あれはホンマに嫌やったわ。抱きたくなかったもん」


俺は、まこの言葉に頷いていた。


「せやけど、俺かて告白されたんやで!」


「いつ?」


「まいが浮気してる時や!まいの浮気相手の女にな!こっちも楽しみましょうってゆわれたんやで」


「まこは、何て言ったんだ?」


「いらんいらんってゆうたわ!俺、タイプやなかったし。まいがやってるから、やるってのも何かちゃうやろ?だから、いらんわってな!せやけど、チューぐらいしてもよかったか?」


「なんだよ、それ」


「ってのは、嘘で!俺は、まい以外はいらんかったってだけや!ヤバい、はよ食わな」


まこは、そう言って急いで食べている。


『ごちそうさまでした』


俺とまこは、食べ終わった。


「ごちそうさん」


まこは、お会計を払ってくれた。


「払ったのに…」


「ええって!あっ、夜!あれやったら、出してや!いけるか?場所わかるか?」


「地図のアプリあるから」


「そやな!ほな、またな」


「うん、じゃあな」


まこは、バタバタと走っていなくなった。俺は、後輩との待ち合わせ場所に向かって歩く。

凛の浮気相手か…。

その写真とか見せられたら、俺は何て言うのかな?


俺は、鞄からスマホを取り出した。


凛からの着信がきていた。いったんかけるけど、出なかった。暫く歩いて、待ち合わせ場所についた。

もっかい掛けてみるかな…。


ブー、ブー、ブー


タイミングよく凛からの連絡がやってきた。

俺は、凛と話す。凛に何かあったのがわかった。


『凛、何か嫌なもの見た?』


俺の言葉に、「雪がね…」と言ってきた。その言葉で何があったかを何となく察した。


「せんぱーい」


その声に、電話を切るしかなかった。


「大丈夫でしたか?」


「うん、行こう」


どうか、凛が一人でいませんように…。誰かが、凛に寄り添って、抱き締めてくれるなら俺は、それでいいって思ってるから…。



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【不純異性行為】目撃と密告と復讐のサイドストーリー~本当は、全部知っていました。~【龍次郎、凛太郎、まっつん、相沢、理沙、美沙】編【仮】 三愛紫月 @shizuki-r

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