崇拝に似てる気がする

俺を変えてくれた凛に対して、普通の人とは違う感情を持っている気がする。崇拝してるって、いうのに似てる気がする。

凛は、俺にとって生きる意味ってやつだった。

出会わなければ、死んでいたのが自分でもわかる。


だって、何をしていても楽しくなかったから…。多分、俺は生きるをやめていた。食べる事も顎が疲れるだけだと思っていたのに…。凛と食べたあのナポリタンは、凄く美味しかった。


「おい、龍!遅かったな」


「ごめん、ごめん」


お昼ご飯を食べる約束をしていた、まこと再会した。


「そう言えば、不倫や浮気されたら、みんな烈火の如く怒るらしいで!許すって人、少ないらしい」


「当たり前だろ!俺やまこは、少数派」


「ハハハ、少数派かー。しゃーないよな。自分の人生変えてくれたんやから!そっちもやろ?」


「俺も同じだなー」


「龍って、何かいつか死にそうやったもんな」


まこは、そう言って俺を見つめてる。


「気づいてた?」


「あー、あの子に振られてからなー。何か、死ぬんやろなーって思っとったわ!それを、俺は止める事は出来んやろなーってわかってた。わかるやろ?その気持ち」


「わかるよ!俺もまこを止めれないってわかってたから」


「せやなー。まいがおらんかったら、俺は今頃、ブタ箱いきやったなー」


まこは、そう言いながら頭を掻いて笑ってる。


「人って、そういう人に対しては、寛容になれるのかな?」


「自分の人生変えてくれた存在か?」


「そう、それ…」


「せやな!そんな気ぃするわ!だから、俺と龍は変なんやろ」


まこは、行こうかと指でさしている。俺は、頷いて歩いて行く。


「凡人には、理解できへんってやつやな」


「凡人になれる方がよかったのかもな」


「何でや?」


「その方が、凛を苦しめなくてすんだのかもって」


俺の言葉に、まこは足を止める。


「あのなー、龍。昨日もゆうたやろ?龍は、凛ちゃんかまだ見ぬ赤ちゃんどっちが大事なんや?」


「それは……」


「すぐにすっと出てこんって事はそんだけの気持ち何やな」


「違う」


俺は、首を左右に振ってまこを見つめる。


「俺は、凛が大事だ!凛がいなかったら、生きていけないし…。凛以外の女はいらない」


「その気持ち、絶対忘れんなや」


俺は、まこに背中を叩かれる。


「うん」


俺の中で、迷いが消えるのを感じていた。


「ほら、お好み焼き食いに行くで」


「うん」


まこは、有名なお好み焼き屋に連れて行ってくれる。


「後輩とは、後で合流か?」


「ああ、向こうはラーメン食べに行ってる」


「へー、ラーメンかー」


まこは、そう言いながらメニューを見せてくる。

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