20歳の小学三年生

小学三年生として二回目の4月1日。

ルーシアは全校集会で朝礼台に立たされていました。


ルーシアは転入ということで自己紹介をさせられます。

何故オムツ姿なのか、なぜ20歳なのに小学三年生なのか、その全てです。



朝礼で立たされている理由は主に、謝罪です。

オムツが未だにとれていないこと、オムツを汚して迷惑をかけること、取替を頼むこと。



反応は様々です。


――嫌だよ汚い。

――妹で慣れてるから任せとけ。


ルーシアはとても前を見ていれらませんでした。




身長も歳も全てが大きく離れた同級生は戸惑うばかりでしたが、ソフィアの尽力により馴染む事ができるようになりつつありました。


そんなルーシアは今、王立の動物園に着ています。

遠足の行事です。


ルーシアの担任は、なんと3年歳上の先輩でした。

今、珍しく尿意を感じています。


しかしそれを元先輩に言えず、ずっと年下のお友達にも言えず、妹にも言えず、オムツはどんどん暖かくなって行きました。



現在は布おむつを当てられているルーシアです。

屋外でこのような昔ながらのものを当てるのは難しいものでした。

担任の先生も苦戦してしまい、大きく時間を取られました。




このことは大きく問題とされました。

そしてくだされた決定は、落第でした。


去年は高校3年生の一年間はそのままでしたが、今回はそこまで待てません。

高校3年生は受験の時期のためイベント自体少ないのです。


ですが小学三年生といえばイベントは盛りだくさん。

このような生徒を後11ヶ月も預かるというのは教員の負担が大きすぎると判断されたのです。



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