遠足

幼稚園から、みんなで遠足にでかけた。

公園を通って、ミューゼ・ド・オリュッセーに入った。

「うわ~、空里といつも、よく来てるとこだ~」


みんなで入口からミュージアムの中に入ったら、中から学芸員のお姉さん出てきた。

わたしを見つけて

「あらーっ、あやめっちーっ!」

って手をふってくれた。

「いらっしゃい~!今日は幼稚園のみんなといっしょなのねーっ」

「はいっ!こんにちはー」

わたしも、ちょっと照れながら、お姉さんに手をふった。


学芸員のお姉さんの説明を聞きながら、館内をみんなでまわりながら、絵や彫刻などを観賞していった。


「ヴィーナスの誕生」の絵の前に来た。

学芸員のお姉さんは

「この絵、あやめっち、好きで、よく観に来てるんですよねっ」

って、みんなの前で言っている。


わたしは、ちょっと照れちゃって

「えへへ、好きなんです・・・」

って、みんなの前で言った。


でも、みんなも

「うわ~っ!」

「きれいなヴィーナスさん!」

「可愛い~」

って言いながら、しっかり観ている。


「やっぱり、みんなも、この絵、好きなのかな~」

って思った。

ユナちゃんに

「ユナちゃん、この絵、どう?」

って、聞いてみた。

「うんっ!すごく、きれいな優しい色で描かれてあって、いいよね~」

って言ってくれた。

「そうでしょー!やっぱり、そうよねー」

って、わたしも嬉しくなった。


学芸員のお姉さんは、この絵に描かれているヴィーナスとは、どういったキャラクターで、この絵は何をあらわしているかなどをくらしく、みんなにもわかりやすく説明している。

愛と美の女神。

海の泡から生まれた。

まわりで天使のちっちゃな可愛い子どもたちも、ホラ貝を吹きながら祝福している。

可愛い羽で、ヴィーナスのまわりを飛びながら...


それから、みんなで、好きな絵を模写することになった。

わたしもユナちゃんも、「ヴィーナスの誕生」の絵の前で、この絵を模写しはじめた。


しばらくして

「ユナちゃん、めっちゃ上手~」

「ユナちゃんの絵、ほんものの絵とそっくり~」

って、みんなユナちゃんのまわりに集まってきた。

みんなユナちゃんの描いてるところをじっと見ている。


「ユナちゃんの持ってる筆、なんか、かわってるねー」

「なんだか、かってに動いてるみたいー」


わたしは

「ユナちゃんは、ちっちゃな頃から絵は上手なのっ!地元の島で、こういう海とか島とかをいつも描いてきたから上手なのっ!」

って、みんなに説明した。


みんなも

「へぇ~、きっと、この絵みたいな、きれいな海と島の地元なんだね~」

「いいなー!ユナちゃん!こんなにきれいな地元で...」

って感心している。

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