第13話 珊瑚色

「珊瑚色」

珊瑚のような黄みがかったピンク色。

珊瑚はその美しい色から古くより装身具として珍重されており、

日本ではかんざしなどにも使われてきた。

元は絵の具の色名として珊瑚珠色、その後「珊瑚色」となった。

英語ではコーラルレッドという。(引用)


大人になると「ピンク」に手を出せなくなる


いつからだろう「ピンク」に躊躇するようになったのは


もうすぐ成人式を迎える娘は瞳を輝かせながら

様々な色味の「ピンク」を手に取る


「お母さん!当日この着物着たら?」


娘が私に持ってきたのは美しい珊瑚色の留袖だった

「お母さんにピンクはもう厳しいよ〜」


「絶対似合うから!お願い!」


試しに袖を通す


席を外していた夫が戻ってきた

「似合ってるよ」


娘の成人式、

華やかなピンクの振袖を着る娘と珊瑚色の留袖を着た私


その写真は

夫のお気に入りの写真



C:0 M:42 Y:28 K:0

#eda098

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