第2話 赤

「赤」

明るいことを意味する「明かし」がもとになって生まれた、歴史ある色の名前。

太陽や炎、生命を象徴する色でもあり、現在では暖色系の中心となる色。

災いを避ける力があると言われており、神社の鳥居など、神聖な場所には赤く塗られたものが多くある。(引用)




「寒くないかい?」


「ええ、私は大丈夫ですよ。」


私の少し後ろをゆっくりと歩く君はそう言って私に微笑む


「貴方こそ寒くないですか?」


「あぁ、大丈夫だよ。」


貴方はいつも優しい瞳を向けてくれる


私がシワシワのおばあちゃんになっても

あの頃と変わらない瞳で


いつも行く公園のベンチで貴方は少し照れ臭そうに

「君に似合いそうな手袋を見つけたんだ」


「あら、奇遇ですね。

私も貴方に似合いそうな手袋を見つけたのよ。」


それはお揃いの赤色の手袋だった


「ふふ、あの頃と同じですね。」


「そうだな。」




C:0 M:100 Y:78 K:0

#d71d3b

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る