2ターン目 小川(市民)

目の前で【全員が助かる方法】を熱弁した島尾が、疑われている。


そもそもだけど、自分の【役】を証明するのなんて、簡単すぎる。


ハガキを見せればいいんじゃないの?

その事に、みんな気づいてないの?


自分の【市民】と書かれた、残り九枚のハガキを見る。


そして大仰なコンクリートの祭壇。


???

そもそも、なんで『ハガキ』なんだろう。

記入するための『鉛筆』にしたって。



手書きに意味があるの?

こんな、擦れば消えそうな、、と


鉛筆に端に付いている消しゴムで、【市民】の文字をなぞると、簡単に消えてしまった。



あぁ、そうか。

みんな、もう気づいてたんだ。

この文字は、自分が今、どの立ち位置にいるかを確認出来るだけで

いくらでも身分を偽れるのだ、と。


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