鬼の奏でる失われた鎮魂曲
西岡てつ
序曲
まるで空気さえも存在していないかのようなそんな重苦しい部屋の片隅に男はまるで人形の様に横たわっている。
場所は都内の端っこに位置する区に所在する場末の音楽スタジオ内の一室である。
部屋の内側から扉の鍵が掛けられていて外からは開ける事が出来ない。
男は眠っているかの様に静かに逝去していた。
死因は心不全。判っているのはそれだけである。
事件から数日が経ち、警察内では早くも迷宮入りの呼び声が大きくなり始めていた。
そんなある日、都内の別のスタジオで全く同じような事件が発生した。
それから、更にひと月が経った頃、全く同様のシチュエーションにて死体が発見された。この2ヵ月と言う短い期間に同じようなケースで発見された死体がこれで三人目である。異常としか言いようが無い。
自殺、他殺の判断が付いていない状況ではあったが、警察の調査は水面下で続いていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます