13日目、幸せのお返し
◯月×日
ツノが生えてきたわけだけど、実はクロには歯が生えてない。
なんか口の中に歯みたいなギザギザな突起が並んでるんだよね。
これもいずれ大人になる過程で牙とかが生えてくるのかな。
ドラゴンと言ったら鋭い牙だよね?
キューン…
いつまでもクロのお口をアーンってやってたら「もういい?」って感じに鳴かれてしまった。
ごめんねと謝って、綿棒でツノをこすってあげる。
生えかけでかゆいのか、こうしてあげるとすごく喜んでくれる。
ニャーン
いててて
そしたら私の事も構いなさいとばかりにシロが軽く爪を立ててきた。
服の上から腿のあたりに、チクチク絶妙に痛いのが分かってる爪の立て方。
前はよく背中に飛び乗ったりとかしてきてたけど、最近はこんな感じで爪を立ててきたりする。
あとはテシテシ叩いてきたり。
たぶん、私が驚いてクロを怪我させないようにしてるのかな?
本当にうちの子は賢い(親馬鹿)。
右手で綿棒を継続しつつ、左手でわしゃわしゃする。
シロは自分で撫でられたい所を撫でられるように変形してくれるから楽だ。
……あれ、でもそれってつまり、私のなでなではシロの撫でて欲しいところとは違うってこと?
撫でスキルを磨かないと飼い主としてまだまだ。
いずれ私の意思でとろかしてあげようと決意。
まぁシロは素直じゃないところもあるし。
その点まだまだクロは素直で分かりやすい。
気持ちよさそうにキューンと鳴くクロ。
なんやかんやゴロゴロ喉を鳴らすシロ。
シロとクロからは幸せをたくさんもらってる。
少しでも返してあげなくちゃ。
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