第11話 まだだぜ まだまだだぜ 宴は続く朝方まで

雪女である雪羽が黒歴史の遺産である月の書の適合者になってしばらくは氷河達は北海道のアイヌの地で戦いの疲れを癒していた、そしてそのツテは漆黒の銀翼のメンバーの1人である遠野神威、彼女が北海道のアイヌに里帰りするついでに氷河達もアイヌの地に赴いたのだった、アイヌの文化や風習は独特の文化がある、動物はカムイと呼ばれ熊はキムンカムイと呼ばれる人を襲った熊はウェンカムイと呼ばれる、そしてアイヌ民族はアイヌの言葉、アイヌ語を持っている、そこで氷河達はアイヌならではの料理であるチタタプをご馳走になっていた、そして遠野神威、彼女がなぜ解散したはずの漆黒の銀翼の制服でこのアイヌの地にいるのかは際羽にだけはそのことがわかっていた、必要とあらばアイヌの人達を彼女自身が守るためだ、そして何より漆黒の銀翼の神威の制服にはアイヌ文様があしらわれている、際羽は神威に「あなたはあなたなりの道を選んでるんだね」と言った、すると神威は少し笑いそして際羽に「私自身がワスレガタキになるにはまだ早い」と言った、彼女の能力はカムイをその身にまとう能力を持つ、それに鴉天狗の能力を移植したものだ、だが副作用は黒斗達よりかは少ないものの彼女はまだカムイの力をうまくは引き出せてはいないのだ、森を歩いていた際羽は神威の言った言葉をずっと考えていた、「私自身がワスレガタキになるにはまだ早い」という言葉だ、神威、彼女もそれなりに考えて動いていた、過ぎた苦悩を美化する暇があるなら今だけ映せよと言われた気がして対魔士である際羽には神威の言葉はそう響いた、そして歩いてきた雪羽に際羽は「私はあなたの手にした黒歴史の遺産である月の書の力と一緒にむきあうよ」と雪羽は少し嬉しそうに際羽に笑い「あなたならそう言ってくれると思ったよ」と言った、そしてその夜、アイヌの集落で宴が開かれた、炎を取り囲みアイヌの民族の人達は踊っていた、氷河は初めて見るアイヌの宴に驚きを隠せないそしてアイヌの男に手を引かれ見よう見まねで踊っていた、雪羽は「もてなしてくれてるのはわかるけどこの宴いつまで続くの?」とアイヌの男に問いかけた、するとどこかおもしろそうにアイヌの男は雪羽に「まだだぜ まだまだだぜ 宴は続く朝方まで」と返した、そしてなにもかもが氷河と雪女である雪羽にとっては初めてのことだ、そして踊っている神威のもとには金色の光をまとった熊や狐、鹿などが現れた、雪羽は踊りながら氷河に「あれがカムイ、アイヌの人達にとって神様なのよ、当然、雪女である私の中にもカムイは宿っているそのことが黒歴史の遺産である月の書に選ばれた理由なのかもしれない」と言った、すると雪羽に氷河は「どんな力だろうと俺は雪羽を守りたい選べる道は1つじゃない」と言った、ともに踊る神威は際羽に「たとえ誰かを傷つけたとしても譲れない光があるんだ」と言った際羽は神威に「対魔士である私もその気持ちはわかるよ」と返した、そして夜の海には月が居座る、氷河もその身に神妖である大天狗となまはげの力を宿しているこの縁が今の際羽を新たな道へと突き動かす動力源となっている、際羽「いっそ時代のせいに出来たら楽なのに身体が言うことを聞かない、私もそんな人間だから」と氷河も「俺も愚か者でも正直でいたい」と神威に言った、アイヌの男は私、雪羽に「あんたは妖怪、ましてや雪女なんだそのあんたが大きな力で悩んでいるのなら、俺たちアイヌは宴でそのモヤモヤを吹っ飛ばすぐらいのことはさせてくれ」と言った、そう神威のもつカムイの力も下手をすれば人間を超え存在と無の地平線に辿り着くことができる力だからだ、実際、黒歴史の遺産である月の書の力は神威のもつカムイの力に強く惹かれあいそして強く共鳴している、そしてその宴の最中、山の森林で戦闘員と戦う女の子がいた、赤色の髪に緑色の瞳、そして赤色と灰色のセーラー服とセーラースカート、手には際羽と同じく日本刀を持っていた、戦闘員は「さすが武蔵の血と力を受け継ぐものだな」と言った、そう彼女こそが武蔵の血と能力を受け継ぐもの武蔵十夜だったのだ、彼女は出来るだけ精霊変身能力を使わずに戦闘員を相手に出来るほどの戦闘力を持っていた、そして彼女も当然ながらこの地の神であるカムイを常に感じていた、そして十夜は日本刀を構え「こっちにもたとえ誰かを傷つけたとしても譲れない光がある!」と叫んだ、そして戦闘員に炎の斬撃を火花とともに叩き込んだ、上空からコズミックルビーに変身していた遥香が駆けつけ両手を胸元でクロスさせる青い光と青い銀河に包まれそしてコズミックルビーノヴァタイプにタイプチェンジする、青色と銀色を身体のスタイルがしっかりでるぴっちりとしたレオタードスーツにそして両手両足、胸元に金色の装飾が施されている、戦闘員が光弾を放ったその瞬間、右手から青色の光とともに念力でその光弾を止めそして次々と爆発させた、そして爆発の炎が燃え上がるなか十夜は日本刀で炎の斬撃を放ち戦闘員達を次々と薙ぎ払った、そしていずれこの北海道の地で雪女である私、雪羽と氷河の2人は十夜と出会うことになる。

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