第7話 きいろい かばん

作者註*


この幸子も、かわいそうで・・・


当時、モーレツ、の時代。戦争に負けたので

経済で戦おうとしていた。


なので・・・・「優れたもの」を褒める。


そういう時代でした。


なので・・・あんまり好きでもない、教諭を選んだのも

両親の圧力。


だから、いろいろトラブルが起きるとうんざりして。


あんまり、デキのいい子じゃなく、綺麗でもない自分に

自己嫌悪。


んで・・・・そういうものに無頓着な たま 少年に


ブチ切れる(笑)。




そういうもので、無言の圧力を掛けよう、というのは

今でもあります。



聖母のような 横溝先生が 早世してしまう、腎不全になってしまうのも

いくらか、関わりがあるかもしれません。



クラスの子が待っているから。

そう思って、腎臓が悪いのに

枕を高くして、顔がむくまないようにして寝ていたそうです。


そういう方は、やっぱり、天国へ早く行ってしまうんですね(^^)。

神様に好かれてしまうのでしょう。


今思い返すと、そうじゃない幸子も 人間的に好ましいような気もします。



両親も立派。自身はそうできない劣等感。


ほんとは褒められたいのに。


だから、コドモたちに強迫観念から、八つ当たりをしてしまう。


恋人もいない。



ああ、かわいそう(^^)。




---------*------------






きいろいかばん


これは、春、4月ころ・・・



おとこのこ は くろい らんどせる 

おんなのこ は あか。


なんとなく、そういうきまり があるようで ないようで。



たま は それ も きらい でした 。


いまでいう じぇんだーれす 。 が いい、とおもっていたのか。



ちち も えんじにあ なので・・・きいろいかばん を かって きました。



(やすかったのでしょう(^^;)



たま も それ を きにいっていましたが




幸子せんせ も それを みて 「きいろ?」と、あざ笑う。

わるい女です。




くらす でも ひとりだけ。



たま は でも 「あんぜん で いい」



・・・・そのとおりです。



幸子 の おとうさん、5年の がくねん主任。周平せんせも


「うん。たま ちゃん ただしいね。」と、坊主あたまを撫でてくれました。



それが きにいらない というのか・・・・



べんきょう の できない こ 、せんせい に 気に入られない がきどもが



がっこう の かえり。


たんぼみち を あるいている と・・・・



「やーい きいろいかばーん」


とか いいながら いし を なげてくるのです。




ぼく は くらす の おんなのこ たちと かえっていたので

それも わるがき ども が きにいらない わけ だったのでしょう。



とうきょううまれ。

しんせき に かしゅ や やくしゃ が いて

おとうさん が せいじか の・・・ひしょ。


そんなのも ねたまれる りゆう。




このひ は くらす の かわいい こ。


あおき きよみ ちゃん (いまでいうと・・・もりななちゃんふう)


と、いっしょ だったので


ぼく も おこりました。



いし を なげかえした・・・・・。





ひゅーん・・・・・・・







ごつ☆





たま は ぼーるあそび がきらいなので



へた。




わるがき ども は いし を ぶつけるつもり は ないのですが




たま も ぶつける つもり は なかったけど

わるがき の ひとり の あたま に 命中!☆。




あ。


と、 ぼく は 思いましたが・・・・。






さいわい たいした こともなく・・・・。



つぎのひ がっこう で ぼく は ・・・周平せんせ に


「ぶつけるつもりはなかった。 信じよう。 君は、悪くない。石をさいしょに投げた

子が悪い。


黄色い鞄だから、いじめる。そういう気持がよくない」




せんせい も みんな まともでした。





たま は じょなん の そう が あるようです。



きよみ ちゃん 、れいこ ちゃん みたいな

かわいいこ が いなかったら・・・・


わるがき ども も ふてくされ なかったでしょう(^^)。




おしまい。 

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