第5話 たま

作者註*


この幸子先生を たま くんは 「30さい」と思っていますが

実際は短大を出たての20歳そこそこ、だったようです。


でも、文中でわかるとおり・・・今で言う「転換性障害」。

当時のことばで「ヒステリー」。



親の命令で、嫌々・・・小学校教諭になって

しかも、クラスの子のシモのお世話もしなくてはならない。



いやならやめりゃいいのだけれど、当時はそうもいかなかった、のが’60年代。

モーレツの時代でした。


幸子のお父さん、お母さんが 5年、6年の学年主任、担任で


今はそういうのは禁止になっていますが、不貞腐れ娘を

無理やり、この小学校に放り込んだと言うのが真実らしいです。


(小室マコちゃんになるまえの 宮様マコさん状態だった)。


なので、爆発寸前。


たま ちゃんに論破されるくらい・・・・だった。


ああ、かわいそう。



そういう、戦前の・・・徒弟制度、家族制度をまだ引き摺っていた時代でした。


ただ・・・・・幸子はレアケースで。

他の先生はみんな、いい先生でした。



たいてい・・・コドモが好きだから先生になった、と言う先生がたなので

みんな、よくなついて。


だから、授業中に「先生、おしっこー」と言っても



「はいはい(^^)」と、してあげる。



幸子は、そういうとき「なぜ、休み時間にしておかないの!」と

鬼のように怒るので・・・・前述、おとなしいひろこちゃんは

それが怖くて。言えずに・・・・だったそう。




そんなとき、 たま くんは 「しかたないじゃん」と言うので

ますます・・・・・幸子は怖い顔になるのでした。



でも、怒っても平気な たま くん です(^^)。


実際、このあと・・・いくつも事件をおこします。




-----------*---------





5くみ  



5くみ と いっても  ごとうくみこ ではなくて


そもそも このころ ごとうくみこ は うまれていません。



おとうさん の きんたま の なか にも いなかった でしょう。


なにせ 66ねん。


ひとの なまえ を ごくみ なんて りゃくして

アウトロー きどり をする 



そういう つまらない ふうちょう は ずっと あと・・・ 



この ころ は・・・ ほんとう の あうとろー が 

まだまだ そのへん に いる じだい・・・でした。



でも みんな いい ひと だと たま は おもっています。


こども には やさしかったし 


そういう ごくどう の ひと は  かたぎ には めいわく を かけず


むしろ かたぎ に めいわく を かける はんぱもん を


はりたおして いて くれた から。



おやぶんさん と みんな が  したう 



しみずじろちょう みたいな・・・・そういう ひと が ごくどう でした。



うら しゃかい という もの が ある のでしょう。



たま の おじいちゃん は すしや でしたから(ははかた の)。



そういうひとたち が おやぶんさん と よぶ ような ひと でした。




そういう きしつ が たま にも いでん したのかも  しれません。


さちこ のような  かげ で こそこそ わるい ことを する やつを

ゆるさない。



そういう きしつ の こ でした。



なので ことあるごとに 幸子 は「この子は絶対に赤軍派 になる」と


たま を 非難するのです。



でも、ほかの先生は「赤軍予備軍だって、教育するのが教師の仕事」と


むしろ たま を かわいがって くれるのでした (まあ、教師って左翼も多いので(^^;)




せきぐん がわるい のは てろ を するからで・・・・

かんがえ を もつ のは じゆう だ、というのです。



さすが、インテリ。




こういう じゆう が あった のも せんご、 ’66ねん。


だんだん・・・・窮屈になって 今 があります。





そうそう 5 くみ の おはなし でした。



5くみ は よこみぞ せんせい。


30さい くらい かな? やさしい ふくよか なせんせい。


おとなしくて じみ な。



がっこう には バス で かよって きます。



この せんせい が みんな の あこがれ でした。


5くみ の じゅぎょう は みんな おとなしくて

よく せんせい の いう こと を きいて。



べんきょう も よく できる こ が おおかった。


れいこ ちゃん は  せたけ も たかく・・・・


たま と おなじ くらい。


スポーツも とくい で 運動会 などの ひろいん でした。



でも ちょっとなまいき なとこもあって。


たま が ふとってる こと を わらったり したので


たま は はりたおしたり しました(^^)。



そのつど 幸子 は 鬼 のかお になるのですが


たま は ぜーんぜん こわくない。




この れいこ ちゃん が  きゅうぎ たいかい の とき・・・



「あー、おしっこもれちゃう」と ならんでいる れつ の


となりにきたので



たまは 「じゃ、おさえてあげる」と 


れいこちゃんの またぐら を おさえて あげました。



おちんちん が ないので てごたえ が なかった。




れいこ ちゃん は なきました。




5くみ の よこみぞ せんせいは とてとて・・・と、やってきて


「たまちゃん、だめよ、おんなのこ は よわい んだから」




たま は わかりません 。「おちんちん がないから、よわいの?」



よこみぞ せんせい は わらって 「そうよ。ないから。」



たま は 「そのうち はえてくる?」



2くみ の かいばら せんせい も となりに いて  ハハハ と、わらいました。


かいばら せんせい は わかくて きれいな おんなの せんせい。

おんがく の せんせいです。



いろじろ で 歌 が じょうず。


たま は そんな かいばら せんせい が わらってくれた ので


うれしく なりました。



おしまい。

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