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「地震だ!」
と叫ぶ声がして、上の階が騒がしくなる。すぐに非常ベルが鳴る。
部屋の前に立っていた私の目の前で、ドアの脇の壁に亀裂が入る。
爆発物の可能性があるとかで警察がやって来て、私は管理会社が用意したホテルに避難することになった。
4日後、マンションを調査した専門家から住民は説明を受けたのだが、その席で専門家は困惑した顔でこう言うのだ。
「調査の結果、建物の一室が少なくとも100年ほど経過している状態であることが分かりました」
その一室とは、私の部屋だ。原因不明の鉄筋コンクリートの劣化で真上の部屋の床が割れたのだそうだ。
私の部屋から見つかったバイト先の写真も100年は経っていそうな色の褪せ方をしていたが、そこに映った瑠璃に印がついて「はんにん」と書かれているのが気になった。
3日後、私は路上で彼女に刺された。立ち去っていく彼女の後ろ姿が暗くなる。
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