屑は転生してもきっと屑

緋雨煉

第1話 どうも屑です。

転生したら特殊な能力を持って、異世界で大活躍!!なんて最初は思ってたけど、根本の人間性がそのままなんだもの。

屑は屑なんだよなあ...

おれだって、最初は頑張ろうとしたさ...

魔物だって頑張って倒したさ...

でも街について絶望したね。

だって、

冒険者仲間を作ろうにも、強いクランに入ろうにも、いい仕事をギルドからもらうにもコミュニケーション能力必須なんですけどーーーーー!!!!!

別に言葉がわからない分けじゃないさ。

ちゃーんと神様みたいな、ジイに言葉がわかるようにしてもらったもんねえ?

ばっちりわかってますよ!なんなら、そこにいる小鳥だってなんて言ってるかわかっちゃってるよ!

でもねえ、言葉がわかったって、こっちから話すことができないんだもの...

こんなことならコミュニケーション系のスキルみたいなものもらえばよかったよ...


相手が話しかけてくるかって?

こんな僕にですか?

まあ、最初は話しかけてくれた人もいたよ?

でもねえ、、前世で会話をほとんどしなかったし、いざ転生して

初めての人とそんなに会話できる?

ニヤリと笑顔を作るだけで精いっぱい。

そーとー不気味だったんだろうねえ。

それから一切、話しかけられていません...


やっとみつけた宿だって、荒くれものがはびこる地下街の訳ありさんでもOKな物件よ。

なんたって、受付に行ったら、すぐに料金いわれて、払ったら案内してくれたんだから。

ノーコミュニケーション!

お隣さんだって、通りを歩く人だって、めっちゃ怖いんだから。

絡まれないために、笑顔で歩いているから今のところ絡まれない。

笑顔って大事だね。

みんなじろじろ見てくるけど気にしない気にしない。




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