ボトルメール

ミンイチ

第1話

 いつものように砂浜を歩いていると、ガラスの瓶が打ち上げられていつのを見つけた。


 その中には手紙と、布に包れた何かが入っていた。


 コルクの栓を抜き中身を出してみると、布に包まれていたのは蝉の標本だった。


 そして手紙は英語で書かれてあったが、手こずりながらも翻訳するとこのような内容が書いてあった。


「私は〇〇の◇◇に住んでいる△△だ。

 私は数日前にこの瓶を砂浜で拾った。

 この瓶には押し花と手紙が入っていた。

 手紙には送り主の名前と押し花になっている花の名前とその花の花言葉、そしてこの手紙のルールが書いてあった。

 ルールは一つだけ『手紙を受け取った季節にふさわしいもので、腐らない物を入れて流す』ということだ。

 私は夏に受け取ったので、趣味として作っている虫の標本を入れて流す。

 この虫は私が生きてきた??(滲んでいて読めない)年のうちで2回しか捕獲することができなかったセミだ。

 これを受け取った人はまたこのボトルを使ってこの手紙を続けて欲しい。

 200X年1月26日」


 私はこれを読み終え、入れるのにふさわしいものを考え、自分が今までに撮った雪景色の写真の中で最も良いものを選び、それを現像して瓶に入れた。


 次の日の朝、いつもの砂浜に行く前に近くの河口に立ち寄った。


 海岸に流してしまうと近くの人が拾ってしまうかもしれないと思ってのことだ。


 できる限り水辺に近づいた私は、思いっきり海の方に瓶を投げた。

 いつの日か、あの手紙が誰かの手に渡ることを祈って…

 

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