第4話
君の大切な人の“
彼女が機械に飲み込まれていく映像を何度も見ながら彼女のことを君に喋らせた。
僕は、いくつもある“欠片”を透明なビニール袋に小分けして綺麗に伸ばし、額縁におさめて絵画として飾った。
他のもドアマットにしたり、クッションにしてみたり色々と使えたね。
そしてテーブルに彼女の欠片を置いて
一緒に食事し、彼の大切な人とともに
幾日も生活した。
楽しい思い出、結婚しようとしていたこと
色々話してくれたね。
でも、君の話し方は少しおかしいよ。
結婚しようとしていた、楽しい思い出…
君の大切な人はね、ここにいるんだよ。
一緒に出かけて新しい思い出を作るといい。
今だって結婚してるようなものじゃないか。
一緒に食事をして、寝るときだって彼女は
そばにいるよ?
そうだろ?そうだよな?
「ほら、よく見てみろよ。
君の大切な人はずっとそばにいる」
彼は廃人のような
いる。
僕は彼に質問する
「なあ、生きるのは辛いか?」
「……ああ、そうだな」
「僕も昔、仲がよかった友達にいじめられてて本当に悲しかった。
あの時は生きるのが辛かったな」
彼はこちらを見た。
「そうか…すまなかった…」
「なあ、生きるのって辛いよな?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます