第100話
視点戻ります
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キュイちゃんとミックくんが戻ってくる前に、冷めたホットチョコレート……冷めたのにホット?を飲みます。
あ、独り占めとかじゃなくて、中途半端な量なのと鍋を早く開けたかったので。またあとでちゃんと作ってあげます。いや、チョコレートばかり食べて癖になるといけないから今日はなしです。
鍋をとにかくからにして、鍋を洗って、そうしたらまずは何を作りましょうか。
せっかく菜の花貰ったので、柔らかくて食べられそうなところは食べたいです。塩しかないので、茹でて塩味でしょうか。
何かないでしょうか。
駄菓子のいろいろを思い出します。
だめです。思いつかないなぁ。とりあえず今作れるものを作りましょう。
玉ねぎが手に入ったので、ハンバーグ……って、肉がないです。しまった!グレイルさんに肉を出してもらえばよかったです。あ、ミック君に頼んだらいいのかな。
グレイルさんに頼むと、生肉は食べてはだめだとまた念を押されそうです……。食べないんだけどなぁ。
一度生肉を料理するところを見てもらえば納得してもらえるでしょうか。
あ、でもハンバーグもどきをミック君とは食べたし、別のものの方がいいよね。菜の花と、それから。
玉ねぎといえば、オニオンスープかな。オニオンスープは、玉ねぎをオリーブオイルであめ色になるまで炒めて水コンソメで煮て塩で味を調えるのが基本レシピだったけれど。
たしかコンソメなしのレシピもあったはず。オリーブオイルの代わりにバターやサラダ油で作るものもありました。
うーん、油が必要ですよね。駄菓子で油……。揚げたお菓子であれば多少油は出る者のオニオンスープはたっぷりの油で玉ねぎを炒めるのが肝ですし……。
作れません。
菜の花……早くグレイルさん根っこの付いたもの持ってきてくれないでしょうか。
ミック君でいっぱい作ってもらって、菜種油を作るのです!
いえ、待ってください、油がそもそもあって、それを口にしているならミック君に出してもらえばいいですよね?
油……ちょっとだけなめてみたとかあるかもしれません。
と、考え事をしながらホットチョコレートの冷めたやつを口に入れて首をかしげます。
「ミルクココアってもう少し……サッパリしてませんでしたっけ?これ、すごい濃厚ですっ」
生チョコレートにも似た味です。なんでだろう?
牛乳が違うのかな。うん、なんか牛乳が濃厚……なんじゃないかな。日本でも、しぼりたての牛乳とか違うとか聞きますよね。
しぼりたての濃厚な牛乳を使ったソフトクリームとか、旅先で売ってるの、本当においしかったです。ああ、ソフトクリーム……。
安くても100円くらいでしょうか。旅先のものは400円くらいしました。ううう、一生魔石で出せそうにありません。
ああでも牛乳があるなら、作ることができるようになるかな。……ん、でもどうやって冷やすの?
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