異世界《どこまで》逝ってもクズはクズッ! 〜ガチャと合成してたら魔王って呼ばれんだけど〜
南瓜の王冠
第1話 やっぱり真人間には成れなかったよ
前世の俺はろくでなしのガチャ廃人だった。
今世では真人間に生きようと思ったんだ。
異世界だからガチャもないしきっと成れると、思ってたんだがなぁ。
▷一つ目の祝福を選択してください。
▷サモナーでよろしいですか?
▶︎サモナー
▷二つ目の祝福を選択してください。
▷ギャンブラーでよろしいですか?
▶︎ギャンブラー
▷祝福を与えます。
▷上位神が介入しました。
▷…load…load…
▷運命の女神が加護を与えました。
▷加護:運命の女神の期待
「へへっ、(欲望に)敗けたぜ。やっぱり真人間には成れなかったよ。」
今世の俺はローゼリア王国のそこそこ歴史が古いだけの普通の街に生まれた。
勿論ただの一般人である以上、母さんと同じ冒険者に成るにせよ、父さんと同じ衛兵になるにせよ、勿論商人だろうが、5歳の祝福の儀は真面目に決める気だった。
なんせ一度選んだら代わりが効かない、慎重に考えてた。
時に、時にだがゲームのジョブやスキルの組み合わせを色々考えた事はないだろうか。
さっきまでの俺もそんな状況だったんだ。
人族は種族限定の祝福は無いがその代わりに二つ祝福を選ぶ事ができる。
冒険者に向いた物だけでも可成りの組み合わせがあるだろう。まだ何に成りたいか決まってない事以外は問題はないはずだった。
祝福の儀で「あれ、サモナーのスキルとギャンブラーのスキルを組み合わせたらガチャ出来るんじゃね?」と気づくまでは…
「あああ、やっちまったなぁ」
勿論真人間を目指すなら辞めるべきだ。
辞めて違う組み合わせを選ぶべきなんだが。
これを選べば落ちるとこまで落ちる事になるだろう。
真人間に成る為に俺もガチャを…ガチャを、諦めて見せる!
「まあ、ダメだったんですけどね。気がついたらもうダメだよね。」
家に帰ったら親に如何説明すべきか。
今から頭が痛い。
「だ、大丈夫だぞ、リデル、ギャンブラーはその、あれだがリデルならきっと凄腕召喚師に成れるっ!」
いや、もう、本当にごめん父さん。
でも俺、召喚師に成りたいんじゃなくてガチャしたいだけなんだ。
因みにサモナーと召喚師の関係はサモナーが祝福、召喚師が職業である。
「大丈夫…父さん…。」
自慢じゃ無いがあまり喋るの得意じゃない。
「貴方、リデルならきっと大丈夫よ。私たちの自慢の子何だから。」
すいません、すいません、母さん。
でも、ほら、俺ってば元高校生だから、高校生男児とか猿と同義だから。
つまり俺は元猿だからしょうがない。Q.E.D.証明完了。
「そうか、そうだな。なあリデル召喚師見習いとして何か欲しい物はあるか?」
「何でも言ってね、これでもママ元高ランク冒険者なんだから、蓄えはあるのよ。」
そのお金は来年5歳に成る妹と弟の時に使って欲しいが、姉貴の時も色々買ってたし、何か貰わなきゃダメだろうな。
「…ミミック…の…召喚石。」
多分だけどガチャが成功した場合、あると助かる。
「ミミックの召喚石?それなら家にあったはずよ。他には?」
あの
「何だって良いんだぞ?」
その
「ママ奮発しちゃうわよ〜」
本当に申し訳ないんだが…
早く、ガチャをさせて欲しい。
追加で鑑定の
確認の為に
「ステータス」
——————————————————————————————————————
リデル・ウォルケル(テラ・ガードナー) 人族 男
祝福 サモナー I 祝福 ギャンブラー I
スキル スキル
加護
運命の女神の期待
——————————————————————————————————————
何この( )は何なんだ?前世の名前でもないし、取り敢えずよくわからないが気にしない事にする。
それよりもスキルだ…あと、加護…気が進まねぇ…絶対に乱数の女神だって。
もしかして、
まず、スキルだが
精神強化はIだと
黄金律は金運が良く成って、比喩で言う所謂「金に対する嗅覚」を得る。
運命の女神の期待は…まず
…何々…
「はあぁぁっ!」
…つ…続き続き…
「ふむふむ」
初回限定一回無料…。
「何かソシャゲで良く見る遣り口だなぁ…はぁ。」
一旦置いとこう。
最後に
主人公とかがやたら面倒ごとに巻き込まれるのは
《運命の女神■■■side》
「ふふふふふふ」
「如何したんですか■■■様、珍しくとても楽しそうですが。」
ああ〜わかちゃうかぁ〜。久しぶりに面白そうな子がいたからね。
ここ暫くは英雄の素質はあっても、余り面白い子はいなかったからねぇ。
「祝福の儀に来た子に加護を与えたのよ。」
「…?それは知っていますが、あの英雄候補の子ですよね?」
くすくすっ、違うんだなぁ〜これが。
「
「っ■■■様がですかっ⁉︎■■■様が英雄以外に加護を与えたのなんて今までたった3人しかいないじゃないですかっ!」
そうねぇ、確かにあげたのはあの3人だけね。
我ながら少ないとは思うけど、良い感じの子があんまいないよのねぇ。
「いえ…なるほど…転生者だからですか。」
あら?
「違うわよ。転生者だからじゃなくて面白そうだからよ。今は弱い加護しか与えてないけど、面白ければ上の加護をあげようと思ってるしね。」
楽しみだわぁ〜。
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