ネカフェで暮らす女の場合

ハメリュ

第1話

昨日は夕方からネカフェに入った。

ここは、後払いだから24時間以内に、料金を支払えば安心だ。

ドリンクバーのコーンスープで、お腹を満たし携帯の充電を始めながら、さらっとアプリのお誘いを覗いてみる。

昨日何人か、ダンディーぽいちょっと筋肉質な男性のPRを見てたから期待しながら、アプリのメールを開いた。

「足跡ありがとう、写真が気になってメールしてみました。優しさには自信あります。」と胸の筋肉を載せた男性のメールと、

「はじめまして、若いけど歳上の方が好きで、気になってメールしました。」と爽やかそうな、本当に若い29歳の男の子からのメールがあった。


男性は定期的に性欲が湧いてくるとわかっているけど、女だって悶々と欲しくなる時はある。

昨日から狭い個室のそれも女性専用のネカフェのほこり臭い寝床で、悶々とちょっとエッチな漫画を読んでオナニーしたいのを我慢してる。

多分私だけじゃない、他の子もみんなそう。

だからこの女性専用個室はちょっと甘酸っぱい感じの香りがする。

前に、寝る時ゴソゴソうるさいブースがあって、多分あれはオナニーでもしてたのかなって、後で思った。

女の子は、寝る前にオナニーが、リラックスになったりスッキリするから。

直接触るよりパンティの上から軽く撫でるだけでも、眠くなって気持ちいいから、そうやって眠りに入っていくこともあるくらい。

起きたら、ズボンの中に手が入りっぱなしとか、良くあったななんて…。

あーん、こんな事はどうでも良くて。

やっぱり、若い29歳と会ってみよう。

激しすぎて、気絶したらどうしようなんて期待しちゃう。

この間会った、26歳の男の子も3回まで勃ちっぱなしだった。

その為に、毎月ピルもネットで買って飲んでるから、そのまま受け止めちゃったの。

だって、中で熱いのがドクン、ドクンするのがたまらないの。

でも、このダンディー筋肉さんも明日会おうかしら、熟練の技はやっぱり経験豊富じゃないと感じられないのよねー。


私は「今日これから、お会いできますか?軽く食事でもしませんか?」と29歳の男の子に打つと、直ぐに「嬉しいです。18時半ごろには会社出られます。待ち合わせは?」

「池袋の北口、階段下のプロント前で…」

「わかりました、僕は紺のスーツに黒のバックです。」

「ありがとう。着いたら服装メールしますね。」

そう言って、アプリを閉じた。

急いで、鏡を取り出し化粧を始める。

歳上の女性が好きって、ふふっちょっと濃いめの口紅を引いた。

黒の下着に着替えてから、胸が少しはだけだピッタリした黒のワンピースに、長めの薄紫色のカーディガンを着て黒のヒールを履いた。

ステップを踏んだかのように、ネカフェの廊下がリズムをとった。

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