第4話 見えると語るアイドル

 どうも、小さいおじさんです。

 今日はアイドルをやっているという人間の少女の家に来ています。

 というのも、先日とある人間の家でたまたま見ていたテレビ番組にこの少女が出ていたのですが、少女は私たちを見たとその時の状況まで語っており、見た目から危険も少なそうな少女だったので興味本位で少女の家に来てみたのです。


 ……ですが。


 初めは見つからない様に物陰から様子を窺いつつ本当に私たちが見えるのかといろいろ試してみたのですが、なんとこの少女は全く気づく様子はなく、とうとう目の前に私がいても全く気づいている様子がありません。


 どうやら私たちが見えるというのは嘘だったようですが一体なぜそんな嘘を?


 それにこの少女はテレビで見た時と様子が全く違います。

 化粧を落としたすっぴん顔は全くの別人で、更にはお酒を飲みながらテレビに映る他のアイドルに向かって「これは相当顔いじってるな」とか「こいつ猫被ってるな」などと何やら悪態をつく始末。

 口調も全く違い先日テレビで見た時の面影はまったくありません。

 その様子は人間の事に詳しい私の仲間がお酒を飲んだ時とそっくりです。

人間というのはお酒を飲むとみんなこうなるのでしょうか?

 何やら見てはいけない部分を見てしまった気分です。

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