石垣島で棄てられた176匹の猫

BIRD

大規模TNRの10年後

「さくらねこ」の名称発祥地・石垣島。


2012年10月に公益財団法人どうぶつ基金が行った大規模一斉TNRの時に、その名称が公式決定しました。

このTNRで島内にいる野良猫300頭ほどの避妊去勢手術が実施されました。


それから10年が経った今も、石垣島には多くの飼い主のいない猫たちがいます。

石垣市は令和元年4月から犬猫不妊去勢手術費用補助金を開始しました。

飼い猫・野良猫問わず受けられる助成金は、ふるさと納税をその資金源としています。


TNRとは飼い主のいない猫を避妊去勢手術して、その生活を見守る事。

石垣島はあちこちにTNRを実施している地区があります。

その中でも特に大規模なTNR地区は、心無い人々による猫の遺棄が続いています。


何故、棄てるのですか?

使わなくなった道具のように猫を棄ててゆく人々。

民家から離れた場所へ置き去りにする。

慣れない場所に猫たちは怯え逃げまどう。


何故、棄てるのですか?

幼い仔猫をゴミのように棄ててゆく人々。

箱に詰め、紙袋に詰め、あるいはそのまま置き去りにする。

仔猫たちは風邪をひき、目も開けられないほどの結膜炎になる。


棄てられた猫たちは短命で、平均2~3年、長くても5年で死んでゆく。

交通事故で致命傷を負い、物陰でひっそりと息絶える猫。

不治の病に罹り、何も口にしなくなり衰弱死する猫。

安全な家の中で暮らす飼い猫が15~18年生きる事を考えたら短い命。


私たちボランティアは猫たちを哀れに思い、ゴハンを用意してあげるけれど。

避妊去勢手術をして猫が増え過ぎないようにしているけれど。

追い打ちをかけるように新たな猫を棄ててゆく人々がいる。


2022年、石垣島のとある場所に176匹の猫が棄てられました。

これまでの最多は2018年の105匹でした。

これは、1年間に棄てられた猫の数です。



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