「ミルキーウェイ」 太刀掛秀子
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「 ミルキーウェイ 降っておくれよ さみしい人が 眠ってる 青くつめたい 湖に・・・・・・ 」
出典:『 ミルキーウェイ 』太刀掛秀子 より
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昔、少女だったわたしの漫画の原点は『 りぼん 』でした。
付録の便箋や封筒を大切に集めていたのに、もったいなくて仕舞いこんでしまってそのまま……なんていうのも今では懐かしい想い出です。
その後、『 花とゆめ 』へと移り、少年漫画にも手を伸ばしていくことになるわけですが……。
『りぼん 』では“ 太刀掛秀子さん ” “ 陸奥A子さん ” “ 田渕由美子さん ” が、一番最初に好きになった作家さん達です。
それぞれに画風もストーリーの傾向も違うのですが大好きでした。
今回はその中から太刀掛秀子さんの作品「ミルキーウェイ」をご紹介したいと思います。
******星降る湖で死んでしまった異父兄のマッキー。奈緒の手元には死の直前に投函された手紙が……。いつもマッキーを傷つけてばかりいた奈緒は自分のせいでマッキーを逝かせてしまったのではないかと思い苦しみ、星降る湖を訪ねる旅にでます。
◇
太刀掛さんの描く少女は繊細でどこか寂しげで、大きな瞳は深い湖のようです。
そして心に寄り添うような丁寧な感情描写……。
他にも「雨の降る日はそばにいて」という作品。
こちらも大切なひととの別れがテーマになっています。
そうして自身の重ねた歳と別れの数だけ、物語の中の整理しきれない気持ちや身の置き所のないような苦しみは現実感を伴って身につまされます。
でもこれは立ち上がって歩き出そうとする再生の物語でもあるのです。
時代は変わっても人の想いは深く愛しく温かい……。
太刀掛さんの作品は他にも
「 花ぶらんこゆれて・・・ 」
「まりのきみの声が 」などがあります。
1986年を最後にストーリー漫画は発表されていないようなのが残念です。
わたしにとって忘れられない漫画家さんのおひとりです。
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