From dust, With Love

木古おうみ

【原案】(アンソロジー掲載用)

『Dust to Dust』

 二〇一〇年、ダウンロード式PCゲームとして発売された、中世ヨーロッパ風の、カルト化したキリスト教をモデルとした陰惨な世界を舞台にしたダークファンタジーアクションRPG。


 全十三体登場するボスエネミーを倒し、ドロップする武器を回収して戦う。武器はそれぞれ特性があり、エネミー毎の特性に合わせて有効な武器を使わなければクリアできないため、全体の踏破が必須。


 白黒を基調とした陰鬱な世界観、禍々しいエネミーのデザイン、“死に覚えゲー”と呼ばれる難易度の高さ、プレイヤーの操作する主人公がエネミーに殺されるたび経験値を落とし、再び戦闘に挑むときフィールドに赴いて回収するシステムなど、今でいうソウルライクに近いジャンル。



 容量の少なさからストーリーは断片的にしか明かされず、一度プレイし分岐エンディングを全て見ただけでは物語の概観が掴みにくい。


 考察サイトでは、ボスエネミーは全員旧知の人物が変貌した姿で、中でも最も難易度の高いエネミー“痛みの”ヴァンダと“夢見る”モルフェは中盤から登場しなくなった主人公の師匠である男性と友人の少女ではないかと推測されていた。

 後にsteamでリメイク版が配信され、ストーリーが保管されたことで、その考察が正しかったことが判明した。



 分岐エンディングは主人公が十四体目のボスエネミーになる、幻覚作用のある武器を自身に使い自刃するなどのBADエンドが多く、主人公が殺したエネミーのいた場所へ巡礼の旅に出るのがTUREエンド。


 steam版では全ての元凶が生まれなかった世界を再構築するANOTHERエンドが追加された。

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