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「エ、それ、マジでやろうとしてたんスか?」
心底あきれた、みたいな顔で、誠トを見つめる。心底嫌そうな顔で。
「何かまずかったか? 私なりに本気で考えたんだが」
うわァ、と何か見てはいけないようなモノを見たような顔で、明は肩を抱きながら誠トから数歩引いた。
「なんカ、面倒くさい中学男子っテ感じっスね。普通にタチ悪いっス。吊り橋効果狙うほうがまだマシっス。気持チわるぅ」
「んなっ⁉」
気持ち悪い、中学生男子。思ったより鋭利な言葉が、誠トの豆腐メンタルを容赦なく貫く。
「普通ニ引きます。もしかしテ、ロリコンだったんスか?」
「ぐぅ‥‥‥」
正直、膝から崩れ落ちてしまいたかった。ロリコン、四十過ぎの男性には、意外と効く言葉だ。
「ア、ちょっ冗談っス。そんなに落ち込まないデください‼」
誠トの顔色から何かを察したらしく、明が慌てて慰めの言葉を並べ立てる。
「ちょっトからかっただけっス。いい考えだと思いますヨ? ほら、聴ノとも仲良くやれてるんスから、死唄ちゃんともやれまスって‼」
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」
「めんどくさイ‼」
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