rewrite seven

ぴんくのーと

第1話 俺の彼女

俺はヒロ高校3年生。

やっと彼女も出来て、薔薇色の学校生活へと足を踏み入れていた。

俺の彼女は可愛い。

何故こんなに可愛いのかって思うくらい可愛い。


「ヒロ?どうしたの?」


「なんでもないよ、紅空くあ!」


こんな日常が当たり前のように続くと、俺は勘違いをしていたんだ。


キィーッ


バンッ


10月1日。

学校の帰り道、俺は彼女に守られた。

優しい彼女だからいつも甘えていた。

でも、今回はそんな優しさなんて要らなかった。

彼女は俺を守って死んだんだ。

交通事故だった。


1週間経っても、1ヶ月経っても俺の心は治るどころか、病んでいくばかり。

俺はもう死のうと思った。

けど、死ねなかった。


「これが途方に暮れるってやつか…」


そして1月10日になった。

この日は彼女の誕生日だ。

もう居ないけど、祝いたかった。

おめでとうと言いたかった。


「紅空、誕生日おめでとう。生まれてきてくれてありがとう。俺の傍に居てくれてありがとう。今も俺の隣にいるんだよな?」


俺は0時10分を過ぎたところで眠りに落ちてしまった。


「ヒロ、誕生日祝ってくれてありがとう。私は確かにヒロの隣にいるからね。」


「紅空…」


「けど、今の私にはヒロを守れる力がないの。だから私が力をあげるね。rewrite能力は7回までだから大事に使ってね。」


「rewrite能力ってなんだよ…紅空行かないでくれ…紅空…」


目が覚めると俺はたくさんの涙を流していた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る