誰かに宛てた手紙たち

エナジードリンク

エナジードリンクには誰かの元気がつまっている。誰かが飲めば誰かが元気を失う。元気は循環している。魂のように。水のように。空気のように。私の隣の人が飲んだ。私の斜め向かいの人が眠った。隣の人は元気に電車の扉をくぐり、斜め向かいの人は二駅後で慌てて降りていった。

私はエナジードリンクは飲まない。誰かの元気をもらうなんて気持ち悪い。私は私だけで循環していたい。だから私が元気を失くしたときは誰かさん感謝してね。だから私は人より元気な日が少ないんだ。でもしょうがないよね。私なりのエコでありエゴなのだ。私は私だけで生きていきたい。

もし無理になったときはエナジードリンクには頼らずに友達に頼むよ。傍にいてくれる人に頼むよ。そしてきちんとお返しするよ。君の元気がエナジードリンクだったとしても、君の体を通したものなら許すよ。