祝いの席に普通の料理はありえない!
misaka
第1話 導入部
●シナリオの概要
まだまだ駆け出しの冒険者たちは、祝いの席を飾る料理に必要な絶品の高級魚〈真珠魚〉を釣り上げる依頼に挑戦することになります。しかし、港には無念のうちに死んだ幽霊や、魚を狙う蛮族たち、そして謎の老人が待っていて…。駆け出し冒険者たちは無事、依頼を達成できるのでしょうか?
※1~2度ほど成長したキャラクターが挑戦することを想定したシナリオです。
●導入
〇ハーヴェス王国/冒険者ギルド支部
ある日。いつものように手ごろな依頼がないか、探していたあなた達。受付に行くと、
「皆さんにはぜひこちらの依頼を」
そう言って受付嬢が示した依頼は『真珠魚の調達』。
「依頼主はギルドにある酒場の料理長さんですね。どうやらお祝いの品を作りたいそうですね。注目すべきは報酬金ですね。一人3000Gです。どうされますか?」
※真珠魚について聞けば、受付嬢がある程度教えてくれる。
「真珠魚と言えば、1mから最大3mにもなる大きな回遊魚ですね。美食家さん達の間では有名です。身にたっぷりと栄養を溜めこんで、脂たっぷり! それでいながらしつこくなくて、回遊魚ならではの淡白な白身は噛めば噛むほど甘味が増すんです! 私も一度だけ、食べたんですけど、それはもう、おいしいんですよ!」
依頼を受けたあなた達は早速、依頼主であるギルド酒場の料理長のもとへ。
「料理長さーん! 依頼を受けてくださる冒険者さんを連れてきましたよ!」
受付嬢が昼の向けての下ごしらえをしていた厨房内に声をかける。しばらくすると、エプロンで洗った手を拭きながら恰幅のいい白髭の男性が姿を見せた。
「そうですか。いやぁ、良かったです。これでどうにか結婚式に間に合いそうです。正直に言うと、別の料理にしようかとも考えていましたから」
そう彼は喜ぶ。話を聞けば、どうやら親友の結婚式のために祝い料理『真珠魚と野菜のワイン煮込み』を作りたいそうだ。
「野菜の方はこちらで質のいいものが用意できたのですが、高級魚だけあって真珠魚はなかなか市場に出回りません。獲ってきていただければ、あとは氷で冷やして保存します。明後日の結婚式までに、よろしくお願いしますね」
依頼内容をそう説明してから、料理長は厨房へと戻っていこうとする。しかしふと足を止めると、
「そういえば、大きければ大きい程、新鮮であるほど、真珠魚はおいしいとされています。なので、もしよろしければ大きく、鮮度のいい状態でお持ちいただければ幸いです。それによっては追加で報酬も用意しておきます」
そう言って今度こそ厨房内へと消えて行った。彼を見送った受付嬢は、
「とはいえ、最悪なのは期日までに真珠魚が手に入らないことです。身の安全を最優先に、くれぐれも無理はなさらないでくださいね」
と忠告して、あなた達を見送るのだった。
●状況
・正確な期限は明後日の昼12時。現在は午前10時。
・ハーヴェス王国は海に近い。港までは徒歩で片道2時間。
・【聞き込み/見識判定:5】セオリーとして、夕暮れ(17時)から夜(18時)、明け方(5時)から朝(6時)が魚を釣りやすい。明るいうちにエサを手に入れ、夜にそれを使って釣るのが一般的。
・近くの港については【聞き込み/見識/聞き耳判定:9】に成功することで、「夜になると幽霊を見かけた」という噂を耳にする。さらに【〃判定:11】に成功で、「最近、蛮族を見かけたよ」と話す人物から話を聞くことが出来る。どうやら海岸に蛮族が住み着いているようだ。
・人通りが多いこともあって、港までは魔物に襲われることもなく来ることが出来る。
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