第3話 秋

季節は秋になりました。


私には、嬉しいことが1つ、悲しいことが1つあります。

嬉しいこと、それは、通りすがりの人が私の働く姿を見て、とっても綺麗って言ってくれることです。前はそんなこと、言われたことがなかったので、とても嬉しいです。

悲しいこと、それは、以前ほど仕事ができなくなったことです。

前は、もうちょっとたくさん作れていたのに、今は初心者の頃よりも作れていないかもしれません。



私は、先輩に相談しました。

すると、こう言ってくれました。


「ずっと同じ、ってことはないですよ。何事も変わり続ける。あなたはとても綺麗になりました。自信を持っていいですよ。そして、仕事ができなくなったことを嘆く必要もないのです」


先輩が「綺麗」って褒めてくれたのは嬉しかったけど、前より仕事ができなくなったことは、私にとって悲しいことでした。



外でのお仕事には辛い季節になりました。

とても寒いのです。

だから、全然仕事がはかどりません。


落ち込んでいる私は、先輩からの言葉で、さらに落ち込むことになりました。


「ずっと同じ、ってことはないですよ。何事も変わり続ける。私とあなたは、お別れしないといけません」


「!?」


なぜ?

どうして?


なぜ先輩と離れないといけないの?

理由を教えて!


「それは……」


先輩は私に、離れなければならない理由を教えてくれました。


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