錆びた空気

 真夜中に一人で高速を飛ばした。フロントガラスは曇り、籠る空気に息苦しくなって窓を開けた。身震いするほどの夜風が吹き込む。


 分かっている。悪いのは俺だ。


 風の錆びた臭いに渇きを覚える。さっき君に言おうとして喉につっかえた言葉を押し込むように、ペットボトルの水を飲み干した。


 もう会えない。

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