無事逃げた
突然空気が震えた。真夜中の静まり返った頃だ。外の様子は分からない。家の中だって、電灯一つつけていないのだ。何も見えやしない。するとそれは、地面の揺れに変わった。
「地震だ! みんな無事か!」
二階から声がした。俺は慌てて、手探りで外へ飛び出した。
やれやれ、泥棒初日に地震とはついてない。
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