付かず離れず
「警部」
険しい顔の警部の元へ、巡査が駆け寄り耳打ちをする。すると警部の顔は益々険しくなる。
「舐めやがって」
警部は今、連続殺人犯を追っていた。しかし犯人の尻尾が掴めず、一つ現場を視る内に、また一つ事件が起きるという、イタチごっこが続いていた。
「何周目だ」
「これで丁度県内十周目です」
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