理想郷

 進歩しすぎた生活に嫌気が差した人類は、退化に憧れを抱いた。文明の利器を手放し、とにかく不便な生活を目指した。少しでも便利で効率の良い物を見つけたら徹底的に排除して、道具を使うことも火を使うことも辞めた。何がそうさせたのか、人口はみるみる減少して、やがて人類は地球上から姿を消した。

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