家族のカタチ

「お客さん、それは無理ですよ」

「そこをなんとか。もうここで十軒目なんです」

「大変な思いをされてるのは分かりますけどね、これはどうしようもないですよ」

「一か八かでお願いします」

「どうなっても知りませんよ」


 あのお店にお願いして良かった。ショルダーバッグは今日も元気に尻尾を振っている。

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