新手の死神
「私は、今から極めて罪深い行いをします」
朝の駅前で、やたらと通る声の青年に不思議と気を引かれて足を止めた。誰も彼も急いでいる筈なのに、何故かみんな足を止め、彼に注目する。
「一分間、ただ黙って私を見て頂きたい」
みんな黙って彼を見つめた。
「ありがとう。皆様から一分ずつ命を頂きました」
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